
西部の主要路線を握り、新たに線路を敷くことが現実的に不可能なため、競争相手が増えない「関所」のような立ち位置が最大の強み。トラックに対する輸送コストの優位も大きい。
米国西部で、石炭や穀物、自動車、コンテナなどの貨物を鉄道で長距離輸送する運賃が収益の柱。自社で保有する広大な線路網を使い、トラックより安く大量に運べる強みで稼ぐ構造になっている。
景気が冷えて輸送量が減ると、固定費の重い装置産業ゆえに利益が大きく振れる。燃料費の高騰や、効率化を急いだ結果のサービス低下による顧客離れも、収益を圧迫するリスクになる。
列車を長く効率的に走らせる運行改革でコストを下げ、高い利益率を追求する姿勢が特徴。生み出したキャッシュを大規模な自社株買いと安定増配に厚く回す、株主還元重視の経営を続ける。
米国の景気と、農産物・工業品・輸入貨物の物量に強く依存する。燃料費と人件費、そして列車をいかに効率よく走らせるかという運行管理が、利益率を左右する前提になる。
この会社をどう読むか
Union Pacificは、地味な鉄道会社に見えて、実は米国西部の物流を握る「関所」のような寡占企業だ。
すでに敷かれた広大な線路は新規参入がほぼ不可能な資産で、トラックより安く大量に運べる優位が簡単には崩れない。だからこの会社の読みどころは競争ではなく、景気に連動する輸送量と、列車をどれだけ効率よく走らせて利益率を高められるかにある。UNPを見るときは、寡占ゆえの安定と、装置産業ゆえに景気で大きく振れる収益の両面を意識するとよい。
バランスシート (要約)
資産 $69.7B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $18.5B(26%)。
借金と支払い余力のバランスが良く、黒字も安定
- 現金・現金同等物$1.3B
- 他の流動資産$3.3B
- 固定資産$65.1B
- 流動負債$5B
- 長期借入金$31.8B
- 短期借入金$1.5B
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)・負債/EBITDA (借金が本業の稼ぎの何年分か)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $24.5B
- 売上成長率
- 1.1%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 40.2%
- 純利益率
- 29.1%
- ROE
- 38.7%
- ROIC
- 15.5%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $9.3B
- フリーCF
- $5.5B
- 営業CFマージン
- 37.9%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $3.2B
- 配当性向
- 45.3%
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