「売買手数料が無料」とうたう証券会社は増えた。だが米国株のコストは、売買手数料だけではない。見落としがちな費用を順に整理する。
1. 売買手数料
株を売り買いするときの手数料。米国株は無料、または一定の上限つきという証券会社が増えている。ここは各社の競争で下がってきた部分だ。
2. 為替手数料(見落としやすい)
米国株はドルで取引するため、円とドルを替えるたびに為替手数料がかかる。売買手数料が無料でも、ここでコストが乗ることがある。少額で頻繁に売り買いすると、この往復の手数料がじわじわ効く。
「売買は無料」という言葉だけで判断せず、為替の手数料も合わせて見るのが大事だ。
3. 保有中にかかるコスト(主にETF)
個別株は、持っているだけでは基本的に費用はかからない。一方、ETFや投資信託は、持っている間ずっと運用の手数料(経費率)が毎年わずかに引かれる。長く持つほど効くので、同じ中身なら経費率の低いものを選びたい。
4. 配当・利益への税金
手数料ではないが、実質的なコストとして税金がある。米国株の配当は、米国で10%引かれたうえに日本でも課税される二重課税になりやすい。売却益にも日本で約20%かかる。仕組みは米国株の税金で詳しく整理している。
コストは「回数」で効く
これらのコストの多くは、売り買いの回数が増えるほど積み上がる。頻繁に売買すると、株価で得た利益を手数料と為替で削られていく。
だからコストの面でも、米国株は「長く持つ」方が有利になりやすい。まずはどんな会社かを見極めて、腰を据えて持てる銘柄を選ぶことが、結果的にコストを抑える近道になる。
本記事は一般的な解説であり、手数料は証券会社や時期で変わる。最新の条件は各社で必ず確認してほしい。