木曜(6月18日)の米国株は反発した。米連邦準備制度(FRB)が政策金利を据え置き、金利の先行きへの不安がやわらいだことで、前日まで売られていたハイテクと半導体に買いが戻った。なお6月19日(金)はジューンティーンス(奴隷解放記念日)の祝日で米国市場は休場のため、本号は前日木曜のクローズを扱う。ナスダックは +1.91%(26,517)、S&P500 は +1.08%(7,500)と上げ、ダウは +0.14%(51,564)とほぼ横ばいだった。相場の不安を映すVIX(恐怖指数)は約11%低下し、16.40へ落ち着いた。
3つのポイント
- FRBの据え置きでハイテクに買い戻り:FRBが金利を据え置き、想定どおりの結果を市場は安心材料として受け止めた。金利がこれ以上は上がりにくいとの見方から、PER(株価収益率)の高いハイテク株に資金が戻り、ナスダックの上昇を主導した
- AI向けメモリの高騰観測で半導体が主役:人工知能のデータセンター向けにメモリの価格が大きく上昇しているとの観測が広がり、記憶装置メーカーが急騰した。サンディスクは +11.5%、マイクロン・テクノロジーは +8.7% と大きく上げ、半導体の中でもメモリに資金が集中した
- 受託ITには逆風:システム受託の大手アクセンチュアが売上の見通しを引き下げ、-18% と急落した。同じ受託ITのコグニザントも -10% と連れ安になり、企業のIT支出が鈍るのではという警戒が業界全体に広がった
補足
同じ「テクノロジー」でも、明暗がはっきり分かれた一日だった。人工知能の計算を支えるハードウェア(半導体やメモリ)には強い追い風が吹く一方、企業のIT投資を請け負って稼ぐ受託サービスは、顧客の支出が鈍るという逆風を受けた。AIブームの恩恵が「作る側」に偏り、それを「使わせる側・支える側」の一部にはまだ届いていない。その温度差が、株価の反応にそのまま表れた一日だった。
祝日明けの週明け、このAIテーマの明暗は「AIに大金を使う側」への売りへと形を変える(続きは6/23号)。
