インデックス投資を調べると、必ずと言っていいほど出てくるのが VOO・VTI・VT の3つだ。どれもバンガードという運用会社の、手数料の安いETF(上場投資信託)で、名前も似ている。違いは「どこまでの範囲に投資するか」——守備範囲だけだ。
VOOは「米国の代表500社」
VOOは、S&P500に連動するETFだ。米国を代表するおよそ500社にまとめて投資する。保有コスト(経費率)は年0.03%と、とても安い。「米国の主力大企業をまるごと」という、いちばん王道の選択肢だ。
VTIは「米国まるごと」
VTIは、米国株式市場のほぼ全体をカバーする。大企業だけでなく、中小型の会社まで含めて約3,500社に投資する。経費率はVOOと同じ年0.03%。VOOに、中小型株という「裾野」を足したものだと考えるとわかりやすい。実際には大企業の比率が高いので、値動きはVOOとよく似る。
VTは「全世界まるごと」
VTは、米国だけでなく世界中の株に投資する。日本や欧州、新興国まで含めて、およそ1万社。経費率は年0.06%と、3つの中ではやや高い(それでも十分に安い)。「米国が強い時代がずっと続くとは限らない」と考える人が、世界全体に分散するために選ぶ。
どう選ぶか
- 米国の主力に絞りたい → VOO
- 米国まるごと(中小型も) → VTI
- 世界全体に分散したい → VT
3つは「対立する選択肢」というより、守備範囲の広さの違いだ。VOO ⊂ VTI ⊂ VT のように、外へ外へと範囲が広がっていくイメージを持つと、迷いにくい。
補足
どれを選んでも、数百〜数千社に一度に分散でき、手数料は極めて低い。細部の差より、「自分は米国に賭けるのか、世界に分散するのか」という方針を先に決めるほうが、ずっと大事だ。方針が決まれば、対応する1本を選ぶだけでいい。
なお、守備範囲を広げるのではなく、あえてハイテクに寄せる「攻め」の選択肢としてはナスダック100とQQQがある。
