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スリダー・ラマスワミ
Sridhar Ramaswamy
Snowflake[SNOW]
時価総額 $111.7Bプロ経営者

検索の広告塔から、データの土台へ

スリダー・ラマスワミSridhar Ramaswamy

CEO生年 1967インド・タミルナードゥ州ティルチラーパッリ
2026.08.266 分で読める

グーグルの広告事業を率いた技術者が、自分で創業した検索会社をスノーフレークに売り、そのままCEOになった。前任者が築いた成長を、人工知能向けの従量課金という新しい形で引き継いでいる。

データクラウドAI

経営の一貫性

sodate 独自指標
総合スコア
52
成長優先派

売上は伸ばせるが、利益率は揺れる。

直近 7 年の数字より
売上の伸び88
利益率の規律0
資本配分の規律67
売上 平均伸び
+65.5%±37.7pp
営業利益率
-62.3%±35.3pp

スリダー・ラマスワミ 体制を含む過去の数字。売上成長率の標準偏差・営業利益率の標準偏差・配当規律の 3 軸を平均。 言葉の一貫性 (過去 10-K テキスト比較) は Phase 2 で追加予定。

この記事の流れ(全5章)
  1. 01検索エンジンで一度つまずいた技術者
  2. 02広告の値付けを知る男が、データの値付けを変える
  3. 03AIに仕事をさせるほど、課金が増える
  4. 04一度は56%沈んだ株価
  5. 05この人を通してスノーフレークを読むなら

グーグルの広告事業を率いていた技術者が、2019年に会社を辞めて検索エンジンを作った。その会社はスノーフレークに買われ、創業者は2024年、買った側のCEOになっている。

数字で読む
CEO在任
2年強
2024年2月〜
製品売上の伸び
34%
2026年2〜4月期(前年同期比)
AIコーディング機能の利用
7,100口座超
Cortex Code
時価総額
$106.9B
2026年8月
01

検索エンジンで一度つまずいた技術者

ラマスワミは1967年、インド・タミルナードゥ州ティルチラーパッリに生まれた。インド工科大学マドラス校で計算機科学を修め、1989年に渡米する。

ブラウン大学で修士・博士を取ったのち、ベル研究所やルーセント・テクノロジーズでデータ分析の研究を積んだ。2003年にグーグルへエンジニアとして入り、検索・表示・動画・ショッピングなど広告事業全体を統括するまで昇進している。

2019年、共同創業者としてグーグルを離れ、広告を使わない検索エンジン「Neeva」を立ち上げた。$77Mを調達したが、消費者向け検索での勝負は難しく、事業は2023年にスノーフレークに買われる形で終わった。

  1. 1967
    インド・ティルチラーパッリで生まれる
  2. 1989
    インド工科大学マドラス校を卒業、渡米
  3. 2003
    グーグルにエンジニアとして入社
  4. 2010年代
    広告事業(検索・表示・動画・ショッピング)を統括
  5. 2019
    Neevaを共同創業、グーグルを離れる
  6. 2023
    Neevaがスノーフレークに買収される
  7. 2024/2
    スノーフレークのCEOに就任
  8. 2026
    AI関連の消費が伸び、業績が再加速
02

広告の値付けを知る男が、データの値付けを変える

ラマスワミの前任、フランク・スルートマンは営業力で会社を伸ばした人物だった。ラマスワミが持ち込んだのは、広告事業で鍛えた「使われた分だけ課金する」設計への確信だ。

スノーフレークはもともと従量課金の会社だが、人工知能の時代になり、この課金方式そのものが強みだと語っている。ソフトウェアの売り方が、月額固定から計算量に応じた従量制へ移る流れの先頭にいるという見立てだ。

2026年2〜4月期(2027年1月期第1四半期)、製品売上は$1.33Bで前年同期比34%増えた。増収額としては四半期ベースで会社設立以来もっとも大きく、人工知能向けの利用が押し上げている。

通期の売上は、ラマスワミの2年でさらに伸びた
前任者最後の期(2024年1月期)$2.81B
直近(2026年1月期)$4.68B
2年でおよそ1.7倍
1月期の通期売上。前任スルートマン最後の期(2024年1月期)と、ラマスワミ2年目(2026年1月期)の比較
03

AIに仕事をさせるほど、課金が増える

看板機能の一つがCortex Codeだ。データ分析のコードを人工知能に書かせる道具で、2026年時点で7,100を超える顧客口座が使っている。

この機能の狙いは単純だ。人工知能がデータベースの中で自動的に作業するほど、計算量が増え、そのまま利用料の増加につながる。従量課金という古い仕組みが、人工知能時代にちょうど噛み合った形である。

ラマスワミが賭けている循環
AIエージェントにデータ分析を任せる
Cortex Codeなど
計算量が自動的に増える
人手を介さない分、消費が滑らかに伸びる
従量課金の売上が積み上がる
契約の見直しを待たずに伸びる
広告事業で学んだ「使うほど儲かる」設計を、データ基盤に応用している
04

一度は56%沈んだ株価

ラマスワミの就任発表があった日、株価は大きく下げている。営業出身のカリスマから技術者への交代を、市場はすぐには歓迎しなかった。

その後も人工知能を巡る競合の台頭で、株価は高値から半分以上沈む場面があった。2025年から2026年にかけて、下落率は一時56%に達している。

流れが変わったのは2026年5月、四半期決算の発表後だ。株価は1日で36%上昇し、$239前後まで戻した。AI関連の需要拡大が数字で裏付けられたことが、材料になっている。

2026年7月には取締役会が新しい報酬案を示した。7年で時価総額をいまのおよそ2倍、$184Bまで押し上げれば、ラマスワミは最大$448Mを受け取る仕組みで、株価と処遇を強く連動させる設計になっている。

05

この人を通してスノーフレークを読むなら

ラマスワミは、自分の会社を売って相手のCEOになるという、珍しい道筋でここに来た経営者である。営業力で会社を大きくした前任者とは違い、技術と値付けの設計で勝負している。

前任者が残した従量課金の仕組みは、人工知能の時代になって別の意味を持ち始めた。人が使うか、AIが使うかを問わず、消費量がそのまま売上になる構造は変わっていない。

だからスノーフレークの株を見るときは、Cortex Codeのような人工知能関連機能の利用の広がりを見るとよい。あわせて製品売上の伸び率が34%の水準を保てるかも見ておきたい。前任者の遺産の上に、どこまで積み増せるかが問われている。

出典:

  • Sridhar Ramaswamy Named CEO of Snowflake — https://www.snowflake.com/en/news/press-releases/sridhar-ramaswamy-named-chief-executive-officer-of-snowflake/
  • Snowflake CEO Sridhar Ramaswamy says consumption-based pricing is here to stay, Fortune (2026年5月30日) — https://fortune.com/2026/05/30/snowflakes-ceo-ai-consumption-pricing/
  • Snowflake (SNOW) Q1 2027 Earnings Transcript, The Motley Fool (2026年5月27日) — https://www.fool.com/earnings/call-transcripts/2026/05/27/snowflake-snow-q1-2027-earnings-transcript/
  • Snowflake Soars 36% After Stellar Q1 FY2027 Earnings, TradingKey — https://www.tradingkey.com/analysis/stocks/us-stocks/261935625-snowflake-snow-earnings-beat-consumption-rpo-ai-cortex-iceberg-tradingkey
  • Snowflake Stock Erased a 56% Drawdown, TIKR — https://www.tikr.com/blog/snowflake-stock-erased-a-56-drawdown-a-coding-agent-could-be-why
  • Snowflake Reports Financial Results for the Fourth Quarter and Full-Year of Fiscal 2026, Snowflake — https://www.snowflake.com/en/news/press-releases/snowflake-reports-financial-results-for-the-fourth-quarter-and-full-year-of-fiscal-2026/
  • Reuters「Snowflake unveils $448 million pay plan for CEO tied to ambitious stock targets」(2026年7月) — https://www.tradingview.com/news/reuters.com,2026:newsml_L4N43I0Z7:0-snowflake-unveils-448-million-pay-plan-for-ceo-tied-to-ambitious-stock-targets/
  • Snowflake Inc., SEC EDGAR 提出書類一覧 (Form 10-K) — https://www.sec.gov/cgi-bin/browse-edgar?action=getcompany&CIK=0001640147&type=10-K
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