木曜の米国株は下げた。S&P 500は0.87%安の7,641.16、ナスダックは1.00%安の26,067.17である。
長期金利が上がり、原油も上がった。借入の費用と燃料の費用が同時に増える日は、株にとって重い。
そこへ、小売の代表格の決算が重なった。
ウォルマートが9.15%安。ただし決算そのものは良かった
ウォルマートは9.15%安の$103.84で引けた。
数字だけ見ると、悪い決算ではない。1株利益は$0.81で予想の$0.74を上回った。売上高も$187.9Bで、予想の$186.75Bを超えている。
通年の見通しも引き上げた。1株利益の中央値を$2.80から$2.835へ、売上の伸びを3.5〜4.5%から4.0〜5.0%へ、どちらも上方修正である。
上回って、引き上げて、9%安い。ここ10四半期で最も悪い決算日の反応となった。決算日に下げるのは、これで4四半期続けてである。
既存店は2.6%増、市場は3.5%増を見ていた
引っかかったのは二つある。
ひとつは米国の既存店売上高だ。2.6%増だったが、市場は3.5%増を見ていた。既存店の数字は、新しい店を出した分を除いて「同じ店がどれだけ売れたか」を見る指標である。会社の体力がそのまま出る。
もうひとつは次の四半期の見通しだった。利益がほぼ横ばいになる。通年を引き上げながら、目先は伸びないと言ったことになる。
値下げで客を取りに行くと言った
会社側は、価格を下げて市場シェアを取りに行くと説明している。
客足を保つ手としては正攻法だ。ただし利幅は削れる。売上は増えるが利益は増えにくい、という形になりやすい。
決算の中身にも、その気配はあった。営業利益の増加分のうち、およそ43%は関税の還付によるものである。本業の伸びとは別の要因が、利益を押し上げていたことになる。
同じ日に、ビットコインは11%高
相場が重いなかで、逆を向いた場所がある。
ビットコインが11%近く上がり、$71,600台をつけた。5月31日以来の高値で、1日の上げ幅としては3月以来の大きさである。
暗号資産を持つ会社、扱う会社が揃って買われた。ストラテジーが7.81%高の$112.39、コインベースが7.58%高の$172.35、サークルが6.45%高の$83.66である。
急な上げは、下がる方に賭けていた建玉を強制的に決済させる。この日の清算はおよそ$3.3Bで、2026年に入って最大となった。
モデルナは23.55%安、前日の3倍高を返した
セクターで最も下げたのはヘルスケアで1.89%安だった。
主因はモデルナである。23.55%安の$133.32で引けた。前日にがんワクチンの試験成功で176.97%高となった、その翌日の動きだ。
一日で3倍になった株が、翌日に4分の1近く戻す。ニュースそのものが消えたわけではないが、値段の付き方が一度に決まらなかったということである。
エネルギーだけが0.31%高とプラスを保った。原油高がそのまま効いている。
