株が全面高になり、原油が5.44%下げた月曜。マリオットは6.97%安と、この日の大型株では下から2番目の下げになった。
決算そのものは悪くない。4〜6月期の調整後1株利益は$3.19で、前年の$2.65から伸び、市場予想の$3.09も上回っている。
$3.19の利益より、$7.07Bの売上
売られた理由は下の行にある。売上は前年比5%増の$7.07Bで、市場予想の$7.20Bに届かなかった。そして7〜9月の1株利益の見通しが$2.74〜2.82と、予想の$2.87を下回っている。
利益は予想を超え、売上と次の見通しは下回る。この組み合わせが出たとき、市場は後者を見る。費用の削減で作った利益は続かないが、売上の不足は来期も残るからだ。
43%という数字の意味
内訳を見ると、原因ははっきりしている。中東の客室あたり売上が43%減った。他の地域は伸びており、その分をこの一点が打ち消した形になる。
2月末に始まった戦闘は、ホルムズ海峡を閉じて原油を20%超押し上げた。同じ出来事が、ホテルには客の消失として届いている。旅行者は戦闘地域を避け、出張は延期され、客室は空く。油の値段は「これから供給が細るかもしれない」という予想で動くが、ホテルの売上は「実際に人が来なかった」という実績で動く。
だからこの日、方向が分かれた。原油は協議が始まるという一報で下げ、マリオットは戦争が続いた四半期の実績で下げた。同じ地政学が、片方には期待として、もう片方には結果として効いている。
地域別の内訳が、株価を7%動かした
マリオットは通年の見通し自体は引き上げている。中東以外が堅調だからだ。それでも株価が7%近く下げたのは、投資家が全体の数字より、傷んでいる部分の深さを見たということになる。
地域別の内訳は、決算資料の中でいちばん読み飛ばされやすい表の1つだ。今回はその表に、全社の株価を7%動かすだけの情報が入っていた。世界に施設を持つ会社を見るとき、平均値の裏側に何が隠れているかを確かめる作業は省けない。
