ETSY
Etsy総合通販が並べる量産品ではなく、作り手が自ら作るか目利きで選んだ品だけを置く。受注生産や一点物が総流通額の3割を占め、贈り物や結婚式といった「代わりが利かない買い物」の受け皿になっている。
出品者が売買を成立させるたびに受け取る手数料と、商品を目立たせる広告料の二つで収入の大半を作る。2025年の総流通額119億ドルのうち、Etsy本体が105億ドル(88%)を占めた。残るDepopは2026年2月にeBayへ12億ドルで売却することで合意した。
生活必需品ではない手作り品への支出は不況で真っ先に削られ、景気後退が長引くほど取引額は落ち込みやすい。本体の総流通額は2025年に4%減っており、ネット通販全体の伸びには追いつけていない。
2023年のElo7を皮切りに買い集めた周辺の市場を順に手放し、得た現金は自社株買いと本体への再投資へ回してきた。手を広げるより、検索の精度と出品者への信頼を磨く方に経営の関心が向いている。
買い手8,650万人と売り手560万人が互いを呼び合う関係で成り立ち、出品者が離れて品ぞろえが薄まれば買い手も同じ速さで離れる。2023年のElo7、2025年6月のReverbに続いてDepopも手放せば、稼ぎ口はEtsy本体だけになる。
この会社をどう読むか
2026年2月15日、傘下のファッション転売サービスDepopをeBayへ12億ドルで売ると合意した。ブラジルのElo7、音楽機材のReverbに続く3件目で、20年前にブルックリンで始めた一つの市場へ資源を戻し切る形になる。
売却が終われば、この会社に残るのは一点物を扱う市場ただ一つになる。周辺で取引額を補う手が無くなる分、買い手を呼び戻せるかどうかが業績にそのまま出る形になり、景気の波もより素直に映るようになる。
バランスシート (要約)
資産 $2.8B を負債が上回る債務超過の状態。
純資産はマイナスだが、営業利益は支払利息の14倍、自由に使える現金で借金を約4.4年で返せる
- 現金・現金同等物$1.4B
- 他の流動資産$565M
- 固定資産$866M
- 流動負債$1.4B
- 長期借入金$2.3B
- 短期借入金$649M
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)・FCF/有利子負債 (自由に使える現金で借金の何割を1年で返せるか)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $2.9B
- 売上成長率
- 2.7%
- 粗利率
- 71.6%
- 営業利益率
- 9.2%
- 純利益率
- 5.7%
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $693M
- フリーCF
- $678M
- 営業CFマージン
- 24.0%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
ETSY の掲示板
ログイン状態を確認しています…
読み込み中…
