映画館チェーン最大手のAMCエンターテインメントが27%急騰した。4〜6月期の売上高は$1.6Bと前年から14%増え、「創業106年で最高の四半期売上」を更新。調整後の利益も市場予想を大きく上回った。出来高は普段の4倍を超え、この日の小型株で最大の話題になった。
満席を作ったのは大作だった
追い風の中心は作品だ。決算発表と同じ週末、クリストファー・ノーラン監督の『オデュッセイア』が世界のAMC劇場に430万人を集めた。コロナ禍と配信サービスの台頭で「映画館はもう戻らない」と言われて久しいが、観客は劇場でしか観られない大作には財布を開く——その仮説が、過去最高の売上という数字で裏づけられた。
戻った客と、残った借金
ただし株価の位置は冷静に見たい。この日の急騰を経ても株価は$2.46で、52週高値の$3.50にはまだ届かない。ミーム株として乱高下した時代に膨らんだ借金と株式の希薄化は残ったままで、四半期の記録が続かなければ、利払いが再び重くのしかかる。
見ておくべきは、下期の作品の並びと観客動員が続くかどうか。そして記録的な売上が、借金の返済ペースをどこまで速められるかだ。劇場ビジネスの復活が本物かは、大作が途切れた月に分かる。
出典: AMC、4〜6月期決算が予想超えで急騰(StockStory 7/20) / AMC、過去最高の四半期売上とEBITDAで株価急伸(Yahoo Finance 7/20) / 週末は『オデュッセイア』で最高記録、AMC急騰(Motley Fool 7/20)
