Stories 一覧に戻る
sodate Stories ・ 2026.07.21

採掘場がAIの大家に変わる ── ハット8とIRENに、1日で$12.6Bの契約

ビットコイン採掘のハット8が15年・$9.8BのAIデータセンター賃貸契約を、同業のIRENが$2.8BのAIクラウド契約を同じ日に発表した。電力を確保している採掘会社がAIインフラの貸し手に転身する流れが契約金額で裏づけられ、採掘株が軒並み急騰した。

HUT +10.37%IREN +19.57%CIFR +16.97%3分で読める
倉庫の壁一面に緑のランプを灯して稼働するビットコイン採掘機のラック
Marko Ahtisaari · CC BY 2.0

ビットコイン採掘会社に、AIの大型契約が同じ日に2件舞い込んだ。ハット8はテキサス州の自社拠点で、投資適格の顧客と15年・$9.8Bのデータセンター賃貸契約を追加で締結。IRENはAI開発企業との複数年クラウド契約$2.8Bを発表し、年末のAIクラウド収益目標を$4.0B超に引き上げた。ハット8は10%高、IRENは20%近く急騰した。

なぜ「採掘会社」なのか

AIデータセンターの建設で一番手に入りにくいのは、チップではなく電力だ。採掘会社は安い電力の権利と変電設備、広い敷地をすでに持っている。ビットコインを掘るより、その電力でAI企業に場所を貸すほうが安定して稼げる——ハット8の契約は、この転身が絵空事でないことを金額で示した。同社のテキサス拠点は今回の契約で満室になり、拠点全体の契約総額は$19.6Bに達する。

どこまで波及したか

連想買いは業界全体に広がった。サイファー・マイニングは17%高、クリーンスパークは11%高。アプライド・デジタルやテラウルフなど、同じ転身を図る銘柄も軒並み上げた。ビットコイン自体は1%未満の上昇にとどまっており、この日の主役は暗号資産ではなく「電力を持つ者」だった。

見ておくべきは契約の中身だ。賃料は施設が完成して初めて入る。建設の遅れ、金利、そして借り手のAI企業が15年払い続けられるかどうか——同じ日にオラクルがAI投資の借金で格下げされたことは、貸し手側にとっても他人事ではない。

出典: ハット8、Beacon Point第1期の352MW・15年賃貸契約を発表(PR Newswire 7/20) / ハット8急騰、$9.8B契約がコンピュート関連を押し上げ(CoinDesk 7/20) / IREN、$2.8Bの新規契約で急騰(24/7 Wall St 7/20) / AIブームで採掘株が一斉高(CCN 7/20)

sodate Daily ・ 2026.07.21この日の朝刊を読む

関連銘柄