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sodate Stories ・ 2026.07.23

3カ月に1回の注射が、中性脂肪を8割削った ── アローヘッド19%高で52週高値

アローヘッド・ファーマシューティカルズが、RNAi薬プロザシランの第3相試験2本で中性脂肪を中央値79〜81%削減したと発表し、株価は19%高の52週高値を付けた。急性膵炎の発生も高リスク患者で大きく減らし、会社は年内に重症患者向けの適応拡大をFDAへ申請する。希少病の薬だったRNAiが、心臓リスクという大きな市場へ踏み出した。

2分で読める ・ sodate 編集部
脂血症の血漿(左)と正常な血漿(右)。中性脂肪が高いと血漿は乳白色に濁る——プロザシランが狙う症状そのもの
DiverDave · CC BY-SA 3.0

水曜のバイオで最も大きく動いたのはアローヘッド・ファーマシューティカルズだった。19.03%高の$88.70で引け、52週高値を更新。出来高は普段の3倍を超えた。

材料は、RNAi(RNA干渉)薬プロザシランの第3相試験2本(SHASTA-3/SHASTA-4)の速報結果だ。重症の高トリグリセリド血症——中性脂肪が異常に高く、血漿が乳白色に濁るほどの状態——の患者に3カ月に1回皮下注射したところ、12カ月時点で中性脂肪が中央値79%と81%下がった。プラセボは3割弱の低下にとどまり、差は歴然だった。主要評価項目だけでなく、事前に決めた副次評価項目もすべて達成している。

この病気の怖さは、急性膵炎という命に関わる合併症にある。試験のプール解析では膵炎の発生が78%減り、膵炎の既往がある高リスク患者では発生ゼロだった。会社は年内に適応拡大をFDAへ申請する予定で、詳細データは8月末の欧州心臓病学会で発表される。プロザシランは前月、より希少な遺伝性疾患向けにEUで承認されたばかりで、siRNA医薬としてこの領域で初の承認だった。

株価の反応が大きかったのは、この結果が「希少病の薬」の枠を超える入り口に見えるからだ。中性脂肪は心血管リスクの残された主戦場の一つで、JPモルガンやスティーフェルはデータ発表前から強気の目標株価を置いていた。発表前からの強気が、読み値どおりの数字で正当化された格好だ。

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