前日の火曜には、仲介国からの10日間の停戦案という出口が初めて形になっていた(停戦案が届いた日に、タンカーが撃たれた)。それが一夜で消えた。水曜、ルビオ国務長官はASEAN外相会合の場で「問題は今、彼らが交渉に本気でないことだ」と述べ、米軍のイラン攻撃は11夜連続に達した。標的は軍事作戦センター、海上戦力、航空機格納庫、ドローン貯蔵、兵站と幅を広げている。
値段は素直に反応した。ブレント原油は場中に$95を超えて約6週間ぶりの高値を付け、終値も$94.07と3%高で4日続伸。WTIも約3%高の$86台後半で引けた。
通り道の危機は、2カ所同時に
ホルムズ海峡だけの話ではなくなってきた。フーシ派がサウジアラビア向けの海上封鎖を宣言した紅海では、タンカーが反転・停船を始めており、前日に宣言された封鎖が実際の船の動きを変え始めた。さらにロシア黒海沿岸では、カザフスタン産原油を積み出すCPCターミナルへの攻撃が再開し、中東の外の輸出経路にも不安が飛び火している。
株では、エネルギーセクターが+1.08%(この1週間では+3.37%)。エクソンモービルが1.8%高、オキシデンタルも1.8%高、シェブロンは1.0%高だった。天然ガスのEQTは8.5%高と突出したが、主因は火曜引け後の決算で示した「通期の生産見通しを約90Bcfe引き上げつつ、維持費用の計画は$25M減らす」というガイダンスで、利益自体は予想に届いていない。
逃げるお金の行き先も同じ方向を向いた。金は一時$4,150と7/7以来の高値を付け、銀は$59台で4日続伸して$60をうかがう。エネルギー・素材・公益が業種の上位3つを占めた水曜は、戦争と守りが主導した一日だった。見ておくべきは、止まった停戦協議が再び動くかどうか。そして紅海とホルムズを、タンカーが実際に通れているかどうかだ。

