株が下げた日に、逆を向いた一角があった。
ビットコインが$71,000台へ上げ、暗号資産に連動する株とETFがそろって買われた。S&P 500は0.33%安、ダウは374ドル安という日である。
トランプ大統領が暗号資産企業の経営陣と会合を持った
材料は相場そのものではなく、ワシントンから来た。
トランプ大統領が暗号資産企業の経営陣と会合を持ったことが、政策の追い風と受け取られている。規制の方向が業界に厳しくならない、という読みである。
暗号資産に関わる株は、通貨の値動きに素直についていく。裏返せば、株価の理由の多くは通貨の理由と同じになる。
サークル9.65%高、ビットマイン6.39%高。上げた理由は違う
同じ「暗号資産関連」でも、上げた理由は少しずつ違う。
サークル・インターネット・グループは9.65%高でこの日の大型株の上昇率首位だった。同社はステーブルコインUSDCの発行体で、市場が広がれば扱う残高がそのまま増える。
ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズは6.39%高。同社が積み上げたイーサリアムの保有量が、流通する供給のおよそ5%に近づいたと伝えられた。持っている通貨の値上がりが、そのまま資産の評価につながる会社である。
ギャラクシー・デジタルは5.99%高。運用と取引、データセンターを手がけており、相場が動くと収益の見通しも動く。コインベース・グローバルも約5%高だった。
CRCLCircle Internet Group▲9.65%
BMNRBitMine Immersion Technologies▲6.39%
GLXYGalaxy Digital▲5.99%COINCoinbase Global▲5.31%
金曜は利上げ観測で3.45%安。月曜は同じ材料で逆を向いた
ここで気をつけたいことがある。
この日の株式市場が重かったのは、米軍とイランの応酬で原油が3.86%上がり、10年債の利回りが4.76%へ上昇したからだ。インフレと金利の話である。
金利が上がる局面は、本来なら利息を生まない資産に不利に働く。実際、金曜には利上げ観測が強まってビットコインが3.45%安になっている。
それが月曜は逆を向いた。政策の期待が、金利の重さを一時的に上回った形になる。同じ材料で毎回同じ方向に動くわけではない、ということでもある。
見ておくべきは、会合の中身が形になるか
会合があった、という以上の具体はまだ出ていない。
法案や規則の形で何が出てくるかが決まらないうちは、期待の分だけ動いて期待の分だけ戻る。確かめたいのは、政策が文書になるかどうかである。
市場全体の動きは朝刊にまとめている。