火曜の米国株は小幅に反発した。ナスダック +0.90%、S&P 500 +0.38%、ダウはほぼ横ばい。月曜のショックからの揺り戻しで、表向きは穏やかな一日に見えた。
だが指数の裏で、古い巨人が崩れた。IBMが1日で -25% 安。少なくとも1968年以降で最悪の下げだ。
理由は、いま相場を動かしている当のテーマだった。顧客が、メインフレームやソフトへの支出をAIサーバーとメモリに振り替えている。IBMはその波に乗れず、取り残された。
3つのポイント
- AIの奔流が古い巨人を直撃:IBMの決算速報は市場予想を下回った。顧客の予算がAIサーバーやメモリへ移り、中核のメインフレーム事業が急に失速した
- 同じ話で、逆側が買われた:IBMが失った支出の、向かう先が買われた。AIサーバーのデルは +7% 高。メモリのマイクロンやサンディスクも反発した
- セキュリティ懸念がサイバー株を押し上げた:IBMは「顧客が業界全体のセキュリティ懸念に気を取られた」とも語った。この一言でクラウドストライクが +12%、オクタやパロアルトも急騰した
補足
この日は大手銀の決算も集中した。ゴールドマン・サックスは記録的なトレーディングとM&Aで最高益となり、株価は +9% で最高値をつけた。一方、シティは好決算でも投資費用の増加を嫌気され、売られた。同じ日でも明暗がはっきり分かれた。
先週から続くメモリ相場は、いよいよ「誰が勝ち、誰が負けるか」を映し始めた。AIへの支出は無限ではない。増えた分だけ、どこかが削られる。今回はその削られた側に、世界有数の老舗が座っていた。
出典: CNBC(7/14・IBM決算警告で史上最悪の下げ) / Yahoo Finance(7/14・顧客がAI支出へ軸足) / CNBC(7/14・IBMのコメントでサイバー株ラリー) / Yahoo Finance(7/14・ゴールドマン記録的決算)
