前号は「実際に船が通るまでは、この値段は言葉の上に立っている」と締めた。水曜のうちにホルムズ海峡の合意の続報は出ず、市場は別の話で動いた。
指数は割れた。ダウは0.49%高の54,349.12で3日続けて最高値を更新した一方、S&P 500は0.17%安の7,723.55、ナスダックは0.83%安の26,363.44、ラッセル2000も0.59%安。11セクターでは素材が2.37%高で首位、エネルギーが1.87%安で最下位になり、情報技術も1.44%安と重かった。
3つのポイント
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スペースXの初決算は「支出」で売られた:スペースXの上場後初となる4〜6月期決算は、売上$7.81Bと前年比92%増で予想を超え、赤字も縮んだ。それでも13.61%安。売られたのは設備投資で、四半期で$18.4Bと前の3か月の$10.1Bから急増し、AI関連の支出は半年で$23Bを超えた。1年前の同じ半年は$3.3Bである。稼ぎより先に、使う金の速さが見られた。
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マスク氏の一言でAIチップの勢力図が動いた:決算説明会でマスクCEOは、今後のAIインフラをエヌビディア製品だけで作ると表明した。5月時点ではAMDとの併用方針だったのが、独占に変わった形だ。エヌビディアは3.43%高。逆にAMDは7.04%安と、火曜引け後の決算で粗利益率が予想に届かなかったことに、この逆風が重なった。売上50%増でも「例外的な結果ではなかった」と評された。
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製薬は全面高:イーライリリーは売上47.7%増の決算と通期見通しの引き上げで4.86%高。飲み薬の肥満・糖尿病薬オルフォルグリプロンは、2型糖尿病向けの承認申請を米国で済ませた。アムジェンも決算の予想超えと通期引き上げで4.57%高と上場来高値の圏内、アストラゼネカが3.78%高。指数が重い日に、ヘルスケアはプラスを守っている。
このほか、アルファベットはAI戦略を15年支えたジェフ・ディーン氏の退社が伝わり4.03%安。ショッピファイはAI経由の注文が前年比3倍になった決算で16.98%高。金は$4,100台を回復し、アグニコイーグルなど金鉱株が全面高になった。
見通しで裁かれる決算も続いている。テラデータが23.73%安、インスレットが20.12%安、エクストリーム・ネットワークスが19.02%安。終わった四半期が良くても、次の見通しが少しでも欠ければ売られる。マリオット、アプティブに続き、これで3日連続の型だ。
AIの金の流れが「作る側」で3回動いた日だった。誰が払うか(スペースXの設備投資)、誰から買うか(エヌビディア独占)、誰が作るか(ディーン氏の退社)。株価はその全部に即日で値段を付けた。
