シュレディンガーが木曜、26.37%高の$30.24で引けた。中型株で最も大きな上げである。
コンピュータで分子の振る舞いを計算し、薬の候補を設計する会社だ。この日は、その計算した先をどう換金するかという話が材料になった。
低分子2件を渡し、株式とロイヤルティを受け取る
会社が出した発表によると、シュレディンガーは免疫と炎症の病気に取り組む新会社テクトラ・セラピューティクスを共同で立ち上げた。
渡したのは、開発の初期段階にある2つの低分子の薬(SDGR-4594とSDGR-8139)である。見返りに、テクトラの株式と、開発が進んだときに受け取る対価、売れたときのロイヤルティを得る。
テクトラはNEAとRAキャピタル・マネジメントが加わり、$55MのシリーズAで立ち上がった。シュレディンガーの計算基盤を使って、この2つを臨床試験まで進める。
テクトラの$55Mが、開発費を社外に置く
この形の意味は、開発費の負担にある。
薬を臨床試験まで自前で進めれば、費用は自社の損益に乗る。外の会社に渡して株主として残れば、費用は外に出したまま、うまくいったときの取り分は持てる。
計算の道具を売るだけの会社から、作った薬の値上がりも取りにいく会社へ ── 市場はこの日、その組み替えを評価した。
同じ日、テンパスAIも14.85%高
薬と診断をデータで進める会社は、ほかにも買われた。
SDGRSchrodinger▲26.37%TEMTempus AI▲14.85%
テンパスAIは14.85%高の$80.36である。24/7 Wall St.によると、9月15日に開かれたモルガン・スタンレーの医療関連の会議で、同社の検査に保険から支払われる価格の見通しが示された。
レフコフスキーCEOによると、固形がんを調べる検査「xT」の価格は来年$80M〜$100Mを売上に足しうる。血液で調べる検査「xF」の承認と価格は、年$250M〜$300Mになりうるという。
材料はシュレディンガーとは別で、しかも2日前の発言である。この日の上げは、その受け止めが週を通して続いた分と読める。
次に見るのは、対価が実際に入ってくるか
どちらの話も、まだ約束の段階である。
シュレディンガーが受け取る対価は、テクトラの2つの薬が臨床試験で進んだときに発生する。テンパスAIの数字は、保険からの支払いが見通しどおりに入ることが前提になる。
見るべきは、次の四半期の決算で、これらが売上の行に現れるかどうかだ。
朝刊は9月18日号に。
