金曜、「AIインフラ」というひとつのテーマの中で、資金がきれいに二つに割れた。実物を貸す側が買われ、計算力を借りる側が売られたのだ。
買われたのは、データセンターの大家であるデジタル・リアルティ。前日引け後に発表したQ2決算は、売上が前年比29%増の約$1.9B、1株あたりのコアFFO(不動産会社の実質的な利益)が$2.13と過去最高を更新した。受注残も過去最高で、四半期が終わった後にも$410M相当のハイパースケール向け賃貸を2件締結。実需の裏づけで通期見通しを引き上げ、株価は11%高となった。
売られたのは、その反対側にいる会社たちだ。計算力を借りて高い株価倍率で評価されてきた新興クラウドのコアウィーブが11%安、ネビウスは15%安。AI用の半導体を作るアステラ・ラボも11%安、データセンターの電源を担うブルーム・エナジーは15%安と総崩れした。メタが自社のAI計算資源を外販するとの警戒が、割高なAIインフラ株からの資金流出に火をつけた。
同じAIインフラでも、「署名済みの賃貸契約を持つ大家」と「まだ将来性で評価されている投機的な借り手」では、逆風の日の耐性がまったく違う。実際に契約書とキャッシュフローを持つ側は、リスクオフの日にこそ強い。
見ておきたいのは、この二極化が続くかだ。AIの需要そのものが減ったわけではない。だが「夢の段階」と「実需の段階」で市場の目が厳しく分かれ始めたなら、AI関連をひとくくりに買う時代は終わりに近づいている。
出典: Digital Realty(7/23・Q2決算、売上+29%・コアFFO過去最高・受注残過去最高) / Investing.com(7/24・DLR、$410Mハイパースケール賃貸で通期上方修正) / 24/7 Wall St(7/24・ネビウスなど高倍率AI株からのリスクオフ) / ts2.tech(7/24・ブルーム・エナジー15%安)
