マイクロンの下げが止まらない。水曜は9.94%安の$739.00。中国のメモリ大手CXMTが上海に上場した月曜から数えて4日目の下げで、7月23日の高値からは約25%を失った。
売りの土台は変わっていない。CXMTの上場初日466%高と、中国が露光装置の国産量産を始めたという報道が重なり、「中国勢の増産でメモリの高値相場が早く終わる」という筋書きが世界のメモリ株に値段を付け直させている。水曜は韓国のSKハイニックスが決算を出し、過去最高益なのに市場予想に届かなかったことで、この筋書きがさらに補強された。半導体全体では、週初からの時価総額の消失が$1Tを超えたと報じられている。
マイクロン固有の重石が2つ増えた
この日のマイクロンには、業界の売りに加えて自社の材料も重なった。
1つは、CEOメロートラ氏による約$3,730万分の株売却が当局への提出書類で開示されたことだ。売却自体は事前に定めた計画に沿うものだが、株価が急落している最中の開示は、タイミングとして最悪だった。
もう1つは報道だ。アップルが、CXMTと長江存储という中国メモリ2社からの調達の許可を米政権に求めており、マイクロンがこれに反対していると伝えられた。最大級の顧客が中国製メモリへの扉を開けようとしているなら、それは「中国の増産」という筋書きが、単なる供給の話ではなく顧客の流出の話になることを意味する。
装置と設計も巻き込まれたまま
装置のアプライドマテリアルズは8.40%安で3日続落。中国の装置国産化の報道以降、下げ幅はむしろ日ごとに広がっている。アームは8.11%安。この日の引け後に決算を控え、6月の高値から4割下げた水準でも持ち高を減らす売りが先行した。
4日で25%という下げの速さは、疑いが確信に変わる速さでもある。ただ、価格を崩すほどの中国製メモリが実際に市場へ出てくるのは、早くても来年以降だ。株価が織り込んだ未来と、工場が動く現実の間には、まだ長い距離がある。その距離を埋めるのは、次のメモリ価格の統計と、各社の決算の数字になる。
