金曜は長期金利がさらに上がった日だった。10年物国債利回りは4.734%まで上げている。
借金の重い業種には向かい風のはずだが、素材セクターは2.22%高でこの日のセクター首位に立った。中身を見ると、上げている理由は一つではない。銅とレアアースは、同じ「掘る会社」でも買われた事情が違う。
銅は8.69%高、関税と供給のはざまで
サザン・カッパーは8.69%高の$216だった。銅の価格は最高値に近い水準まで上がっている。
関税がどうなるかを市場が測りかねているところに、需要が供給を上回る状態が重なった。この先も銅は高いままだとみる買いが入り、掘る側の株も一緒に上がる形になる。
同じ銅ではフリーポート・マクモランも7.64%高、テック・リソーシズも4.59%高と続いた。個別材料というより、銅という商品そのものが買われた一日である。
SCCOSouthern Copper▲8.69%
MPMP Materials▲9.10%
FCXFreeport-McMoRan▲7.64%
TECKTeck Resources▲4.59%
金属を掘って売る会社は、値段が上がればそのまま売上に乗る。借入の重さより、売る物の値段のほうが効く業種だ。
MPは9.10%高、防衛と脱・中国依存
MPマテリアルズは9.10%高の$60.05だった。理由は銅とは別で、決算である。
4〜6月期の売上高は前年比89%増の$108.5M。市場予想の$96.9Mを上回った。磁石工場の建設を前倒しし、防衛・航空分野の新しい取引先とも長期契約を結んでいる。モルガン・スタンレーは目標株価を引き上げた。
レアアースは中国への依存を減らしたいという、政策の側の需要が背景にある。銅が景気と関税で動くのに対し、こちらは安全保障の文脈で買われている。
見ておくのは10年物4.734%と関税の行方
同じ日に公益事業は金利を理由に売られている。掘る会社と建てる会社で、金利の効き方が逆になった一日だった。
次に見るのは、朝刊でも触れた金利の水準がどこまで上がるか、そして関税の決着がいつ付くかである。銅もレアアースも、そこが定まるまでは値動きが荒くなりやすい。
