金曜のS&P 500は0.43%高で終えた。11あるセクターのうち10までがプラスである。
ただ、公益事業だけは0.99%安だった。上げ相場の中で、ひとつだけ逆を向いた業種になる。
10年債4.734%、30年債5.273%
分けたのは金利だ。10年物国債の利回りは3ベーシスポイント(0.03%)超上がって4.734%、30年物も同じく上がって5.273%まで来た。
長期金利が上がると、重くなる業種と軽くなる業種にはっきり分かれる。公益事業は、そのうち最も重くなる側だ。
センプラ5.14%安、AEP3.79%安
センプラが5.14%安の$82.89で、公益事業の大手のなかでは最も大きな下げだった。エジソン・インターナショナルは4.11%安の$71.59、アメリカン・エレクトリック・パワーは3.79%安の$120.94だった。
サザンも2.72%安、デューク・エナジーも2.31%安と、大手がそろって下げている。
SRESempra▼5.14%
EIXEdison International▼4.11%
AEPAmerican Electric Power▼3.79%
SOSouthern Company▼2.72%
DUKDuke Energy▼2.31%
金利が重荷になる理由
発電所も送電網も、建てるのに巨額の借入が要る。金利が上がれば、その利息が費用としてそのまま重くなる。設備を建て続ける限り、借り換えのたびに条件が悪くなっていく。
もうひとつは比べられ方だ。公益株は配当を目当てに買われてきた。30年物の国債が5.273%まで来ると、同じくらいの利回りを値動きの小さい国債で受け取れる。株を持つ理由はその分だけ薄くなる。
同じ日、金属を掘る側の素材セクターは買われた。銅やレアアースは値段の上昇がそのまま売上に乗る業種で、借入の重さより売る物の値段のほうが効く。公益事業とは逆の理屈が働いた形だ。
- 素材▲2.22%
- ヘルスケア▲0.95%
- 一般消費財▲0.92%
- 情報技術▲0.67%
- 資本財▲0.64%
- 金融▲0.49%
- コミュニケーション・サービス▲0.42%
- 生活必需品▲0.33%
- エネルギー▲0.17%
- 不動産▲0.00%
- 公益事業▼0.99%
見ておくのは次の入札と9月のFOMC
長期金利がどこまで上がるかは、この先の国債入札の結果と、9月のFOMCで政策金利がどちらへ動くかにかかっている。
30年債の利回りが5%台で居座り続ければ、公益事業だけでなく、借入で成り立つ業種全般に重しが乗り続ける。次に見るのは、金利が落ち着く気配が出るかどうかである。掘る側が買われた話は朝刊にまとめている。
