火曜のWTI原油は4.59%安の$81.11で終えた。月曜の2.39%安に続く下げで、2日合わせて約7%になる。
月曜は「制裁の発動日に、織り込み済みの上げを確定する売りが出た」という話だった。火曜の下げは、もう一歩踏み込んでいる。
パキスタンの仲介と、外交官を戻すという報道が重なった
売りの材料は外交だった。
パキスタン軍のトップがテヘランを訪問し、仲介に動いていると伝えられた。あわせて、米国が域外へ退避させていた外交官を戻す可能性があるという報道も出ている。軍事的な衝突が近いなら、外交官は戻さない。市場はそう読んだ。
もうひとつは制裁そのものの中身である。発動された措置は、市場が構えていたほど厳しくなかったと受け止められた。供給が大きく細る筋書きの確率が下がり、値段に乗っていた分が抜けた。
エネルギー株はセクター最下位に沈んだ
原油の下げは、そのままエネルギー株に映った。
セクター騰落で エネルギーは0.93%安の最下位である。エクソンモービルが2.08%安の$160.64、シェブロンが1.58%安、オキシデンタル・ペトロリアムは2.83%安だった。
XOMExxon Mobil▼2.08%
CVXChevron▼1.58%
OXYOccidental Petroleum▼2.83%
SLBSchlumberger▼1.31%
指数が揃って上げた日に、このセクターだけがはっきり沈んだ。
金は1.62%高と続伸し、3か月ぶりの高値圏を保った
対照的なのが金である。
火曜も1.62%高と続伸し、3か月ぶりの高値圏を保っている。原油を動かしたのは中東の緊張の緩みだが、金を支えているのは米財務省の国債買い戻しとドル安、中央銀行の買いという別の材料だ。同じ「地政学」で括られがちな2つの商品が、違う理由で逆に動いた。
見ておくのは、対話が実際に始まるか
次に見るのは、伝えられた外交の動きが実際の交渉になるかである。
交渉が始まれば、原油は制裁前の水準へさらに戻る余地がある。決裂すれば供給不安が再び値段に乗る。エネルギー株は原油ほど下げておらず、どちらに転んでも動きは原油より緩やかになる。火曜の市場全体の動きは朝刊にまとめている。
