火曜、メルクが3.84%高の$156.45で終えた。超大型株の値上がり上位に入っている。
材料は自社の新薬ではない。モデルナと組んだがんワクチンである。
ワクチンはキイトルーダとセットで使う
先週、両社は皮膚がんの一種メラノーマを対象にした最終段階の試験で、再発を抑える効果を確認したと発表した。
このワクチンは、メルクの主力薬キイトルーダと組み合わせて使う。モデルナのワクチンが承認されれば、キイトルーダの使われる場面も広がる。試験成功の恩恵は、開発した側だけでなく本家の薬にも及ぶ構図である。
発表直後の急騰はモデルナに集中した。1週間おいて、証券各社がメルクの目標株価を引き上げ始め、買いが本家にも回ってきた。四半期決算が市場予想を上回り、通期見通しを引き上げていたことも下支えになっている。
モデルナは14.36%高、出来高は3.4倍のまま
モデルナ自身もこの日14.36%高の$158.83と続伸した。
出来高は普段の3.4倍で、売買はまだ膨らんだままである。3日間の値動きを追った記事で書いた「値段が落ち着く水準はまだ見えない」という状態が続いている。
ヘルスケア全体がセクター首位になった
この日のヘルスケアは1.66%高で、11セクターの首位だった。
ノボノルディスクも3.71%高である。こちらはJPモルガンが2026年の売上見通しと目標株価を引き上げた。肥満症薬ウゴービの米国外の伸びが想定を上回っている、という理由だ。
MRKMerck▲3.84%
MRNAModerna▲14.36%
NVONovo Nordisk▲3.71%
直近1か月のヘルスケアは8.51%高と、11セクターで最も強い。金利の低下と新薬の材料が重なり、資金が集まっている。
見ておくのは、目標株価の引き上げが続くか
次に見るのは、メルクへの評価の見直しがどこまで続くかである。
がんワクチンの承認は早くて2027年と見られており、売上への寄与はまだ先だ。それでも、キイトルーダの特許切れという長年の不安に答えが見えたことは、株価の前提を変えつつある。火曜の市場全体の動きは朝刊にまとめている。
