木曜の半導体は総崩れだった。
金利上昇でラムリサーチが5.65%安、インテルが5.57%安。半導体ETFは2%安で、指数の下げ幅より深い。
その中でスカイワークス・ソリューションズが9.79%高の$84.03、クォルボが6.77%高の$112.36で引けた。
SWKSSkyworks Solutions▲9.79%
QRVOQorvo▲6.77%LRCXLam Research▼5.65%
INTCIntel▼5.57%
残っていた最後の関門が、中国のSAMRだった
材料は相場ではなく、手続きの進み具合である。
スカイワークスのフィル・ブレイスCEOが、クォルボとの合併に必要な中国の独占禁止当局(SAMR)の審査が最終段階に入ったと明らかにした。年内の完了を目指すとしている。
2社は昨年に統合で合意した。ロイターは署名の時点で、$22B規模の高周波半導体の会社が生まれると伝えている。
高周波部品はスマートフォンが電波をつかむ部分を担う。米国の当局はすでに通しており、中国の判断が残る最後の関門だった。
現金$32.50と0.960株。動いたのは成立の確率
なぜ審査の話で株価が1割近く動くのか。
合併が決まったあとの株価には、成立するかどうかの確率が織り込まれている。クォルボの株主は1株につき現金$32.50とスカイワークス株0.960株を受け取る条件になっている。
この条件で計算した価値と、いまの株価の差が「成立しないかもしれない」ぶんの割引である。審査が進めば、割引は縮む。
半導体全体が売られた日に2社だけが逆を向いたのは、この動きが景気や金利ではなく、取引の成否だけを見ているからである。
次に見るのは、年内という目標が守られるか
見るべきは、年内という目標が守られるかどうかだ。
中国の審査は、米中の通商の空気に左右されてきた経緯がある。承認の条件として事業の一部売却が付くこともある。
もう一つは、統合したあとに何を作るかである。スマートフォン向けの部品は買い手が集中している市場で、規模を大きくする意味は交渉力にある。それが数字に出るのは合併の後になる。
朝刊は9月11日号に。
