オラクルが木曜、5.38%安の$152.94で引けた。
この日の引け後に、2027年5月期の第1四半期決算が控えていた。決算の前に大きく売られるのは、結果を待たずに答えを決めている人がいるということである。
1年前は決算の翌日に36%上げた会社である
同じ9月の決算が、去年はまったく逆の結果を出した。
2025年9月、オラクルはクラウド事業の受注残を示して株価を一日で36%上げている。AI向けの計算資源を貸す会社として市場に認められた瞬間だった。
その1年後、株価は年初来で17%を超えて下げている。過去1年では33%の下げである。
受注はある。フリーキャッシュフローは2029年まで赤字
なぜ評価が反転したのか。
理由は、受注を実際の売上に変えるために建てているデータセンターの費用にある。土地と建物と半導体を先に買い、代金は後から回収する商売である。
その差を埋めているのが借金だ。フリーキャッシュフローは2029年まで赤字のままと見られている。
7月には、S&Pグローバル・レーティングが同社の格付けを投資適格の最下位まで下げた。返せなくなるという話ではないが、借りる値段は上がる。
マイクロソフト0.16%高との差は、どこから借りているか
ORCLOracle▼5.38%
MSFTMicrosoft▲0.16%
AMZNAmazon▼0.20%
売られた背景には、この日の相場もある。
朝に出た8月の卸売物価が今年いちばんの伸びとなり、来週の利上げを織り込む動きが強まった。長期金利は上がった。
借金で設備を建てる会社にとって、金利上昇はそのまま費用の増加である。同じクラウドでも、手元に現金の厚いマイクロソフトは0.16%高、アマゾンは0.20%安と小動きだった。
差が出たのは、どこから金を借りているかである。
次に見るのは受注残ではなく、現金が出ていく速さ
見るべきは受注残の数字ではなく、現金が出ていく速さである。
契約が積み上がることは去年すでに示された。今回問われるのは、その契約を形にするのにあと何年、いくら払い続けるのかという部分だ。
決算の中身と株価の反応は、9月14日以降の号で追う。
朝刊は9月11日号に。


