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sodate Daily ・ 2026.07.17

TSMCの巨額投資が半導体を冷やした ── 逃げた資金は好決算のヘルスケアへ

木曜の米国株はナスダックが1.5%近く下げた。台湾TSMCが好決算とともに設備投資を大きく積み増すと表明し、供給過剰への警戒が半導体とメモリを直撃したためだ。売られた資金は、決算が好調なアボットなど医薬・ヘルスケアへ逃げ込んだ。

AMDの本社(米カリフォルニア州サンタクララ、2485オーガスティン・ドライブ)
Coolcaesar · CC BY-SA 4.0

木曜の米国株は、指数の中で明暗がくっきり分かれた。ナスダック -1.47%、S&P 500 -0.51%、ダウ -0.20%。ハイテクは重く、値がさの成長株ほど売られた。

きっかけは台湾のTSMCだった。四半期の利益は前年から77%伸びる好決算だったが、同時に今年の設備投資を大きく積み増すと表明した。AIブームの裏で膨らむ投資負担に、市場は供給過剰の影を見た。

半導体とメモリは総崩れになった。売られた資金は逃げ場を探し、決算が好調な医薬・ヘルスケアへ向かった。

3つのポイント

  1. TSMCの投資増額が半導体を冷やした:TSMCは今年の設備投資見通しを $52B〜$56B から $60B〜$64B へ引き上げた。好決算よりも投資の重さが嫌気され、AMDは5%超、インテルも6%近く下げた。
  2. メモリには中国の影も差した:中国のCXMTが $8.6B 規模のメモリ上場を準備中と伝わり、中国勢との競争が改めて意識された。マイクロンが下げ、サンディスク12%超安 とこの日の主役の下げ幅になった。
  3. 資金はヘルスケアへ逃げたアボットは四半期決算が予想を上回り通期見通しも引き上げ、10%超高。アッヴィメルクといった医薬株にも買いが広がった。

補足

決算の勝ち組はほかにもいた。人材派遣のマンパワーグループは黒字転換で32%高、輸送のJ.B.ハントも好決算で8%高となった。ハイテクが売られる日ほど、地味な景気敏感株や好決算銘柄に光が当たる。

逆に、利益がまだ薄い成長株には厳しい一日だった。衛星通信のASTスペースモバイルは $1B の転換社債発行で17%安、ロケット・ラボも慎重な格付け開始で11%超安。増資や希薄化の話が出ると、こうした銘柄は真っ先に売られる。メモリから始まった資金の逃げ足は、AI関連のはしっこまで届いていた。

出典: Yahoo Finance(7/16・半導体安でナスダック下落) / TheStreet(7/16・半導体の下げ続く、TSMCの設備投資増額) / 24/7 Wall St(7/16・中国CXMTが86億ドルのメモリIPO準備) / Benzinga(7/16・アボット、決算上振れと通期見通し引き上げ) / RTTNews(7/16・マンパワーグループ黒字転換で32%高) / 24/7 Wall St(7/16・AST、10億ドルの転換社債で急落)