社債の電子取引を切り開いた先行者として、投資家と証券会社の双方を押さえた取引網が最大の強み。参加者が増えるほど価格が良くなる市場の性質は、規模が規模を呼ぶ防壁になる。蓄積した取引データと価格情報も独自の資産で、債券市場の近代化に賭ける胴元の立ち位置にいる。
機関投資家と証券会社が社債を売買する電子取引の基盤を運営し、取引量に応じた手数料を得るのが収益の柱。複数の相手に同時に見積もりを求める仕組みで、電話時代より良い価格と速さを提供する。投資適格債や高利回り債、新興国債券まで市場を広げ、取引データの販売も加わる。市場シェアと取引量の積で稼ぐ構造になっている。
市場が凪いで債券の売買が細ると、取引連動の収益が直接落ちる。競合の取引所が新しい取引方式でシェアを奪う展開が続けば、優位の前提が崩れる。大口顧客が直接取引へ流れると手数料率の下げ圧力が強まる。高い株価評価は成長の鈍化にきわめて敏感に反応する。
増配を続けながら、利益を取引方式の開発と新市場の開拓に再投資する経営。大口取引の電子化や自動執行など、残された紙と電話の領域を取りに行く。無借金の財務で技術投資を続ける方針が特徴になっている。
債券市場の取引量と、電子化の進展、競合との均衡に依存する。金利環境が債券の売買を活発に保つか、電話取引から電子への移行が大口取引にも広がるか、二大競合とのシェア争いを凌げるか、そして手数料率の低下を取引量の増加で補えるかが、業績を左右する大きな前提になる。
バランスシート (要約)
資産 $1.9B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $1.1B(59%)。
自己資本比率は同業の中央値を上回る
- 現金・現金同等物$520M
- 短期借入金$220M
この判定で見た指標: 自己資本比率。預金や保険の準備金が負債に立つ業態のため、流動比率と D/E は判定に使わず、自己資本比率を同業の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $846M
- 売上成長率
- 3.6%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 40.4%
- 純利益率
- 29.1%
- ROE
- 21.5%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $382M
- フリーCF
- $374M
- 営業CFマージン
- 45.2%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $115M
- 配当性向
- 46.7%
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