原油の連載が、ついに大台に届いた。木曜、フーシ派が紅海でサウジアラビアの原油タンカー2隻を攻撃したと宣言し、ブレント原油は7%高の$100.69で引けた。5月末以来、8週間ぶりの$100超えだ。WTIも6.2%高の$92.19まで上げた。
これは一夜で起きた話ではない。7月21日にフーシ派がサウジ船舶の紅海通過を封鎖すると宣言し、22日にはホルムズ海峡でタンカーが反転を始め、23日に原油は$95に触れていた。木曜の攻撃は、その封鎖宣言が「実行」に移ったことを意味する。原油の二大通り道であるホルムズ海峡と紅海が、同時に脅かされる状況になった。
奇妙なのは、株価の反応の鈍さだ。原油そのものは急騰したのに、エネルギーセクターの前日比はほぼ横ばい。エクソンモービルもシェブロンも、大きくは動かなかった。市場は今回の供給不安を「一時的」と見なし、まだ株価に織り込んでいない。
例外は、油田サービスのリバティ・エナジーだ。ただしこちらは原油高が理由ではなく、データセンター向けの電力事業に巨額の先行投資を発表したことが嫌気され、決算が予想を上回ったのに22%も売られた。原油が$100を超えた日に、エネルギー関連で最も大きく動いたのが「電力への投資」だったのは、この相場の関心のありかを映している。
見ておきたいのは、株価が原油にいつ追いつくかだ。供給不安が長引けば、無反応だったエネルギー株は遅れて動き出す可能性がある。逆に緊張が和らげば、$100の原油が先に下げる。通り道の危機が一時的か恒常的か——そこが分かれ目になる。
出典: Reuters(7/23・紅海タンカー攻撃でブレント$100超) / CNBC(7/23・原油急騰の背景) / Business Wire(7/22・リバティ・エナジーQ2決算と電力投資)
