サンディスクは月曜、11.02%安で終えた。金曜の10.8%安に続く2日連続の急落で、6月に付けた最高値からは45%以上下げたことになる。米国の主要株1000社の中で、この日いちばん下げた銘柄だった。
きっかけは決算ではない。中国のメモリ大手ChangXinが上海で新規上場し、その初値が公開価格を大きく上回ったことだった。調達額は$8.6B規模とされる。中国のメモリ産業に、これだけの資金が集まったという事実そのものが売り材料になった。
メモリという製品は、性能の差がつきにくい。同じ規格の同じ容量なら、どこの会社のものでもほぼ同じ働きをする。だから価格は需給だけで決まる。作る側が増えれば値段は下がり、利益は薄くなる。これがメモリの宿命だ。
だから市場は、中国勢の量産が本格化する前の段階で売った。実際に供給が増えるのは何年も先かもしれない。それでも「増えるらしい」と分かった時点で、将来の値下がりを織り込みにいく。同じ日、韓国のSKハイニックスも15%近く下落している。
対照的なのがマイクロンの2.25%安という小さな下げだ。同社はAI向けの高帯域メモリで先行しており、ここは価格競争になりにくい領域とされる。同じメモリでも、置き換えのきく製品と、まだ置き換えのきかない製品では、この日の扱いがまるで違った。
メモリ株を持つ意味は、この2日で改めてはっきりした。景気の波に乗る商品を売っている会社なので、業績が良い時ほど「次の下り坂はいつか」を市場が探し始める。強い決算は安心材料にならない。誰かが工場を建てるという知らせの方が、よほど株価に効く。
