火曜、AI関連はほぼ全部売られた。AMD8.15%安、マイクロン8.85%安、データセンターの造成工事をするスターリングは15.21%安。
その中で、セレスティカだけが10.04%高で終えている。この会社もAIデータセンター向けの受注で伸びてきた、まさに売られる側にいるはずの銘柄だ。
前日の引け後に、数字を出していた
違いは決算にあった。前日の引け後に発表した4〜6月期は、売上高が$4.7Bで前年同期比62%増、調整後の1株利益が$2.54。どちらも会社自身が示していた見通しの上限を超えている。
さらに通期の見通しを引き上げた。売上は$19.0Bから$20.5Bへ、調整後1株利益は$10.15から$11.30へ。会社が自分で出した数字を、自分で上に書き換えたことになる。
同じ日、市場が疑っていたのは「AIへの投資はこの先も続くのか」という点だった。セレスティカの決算は、その問いに実績で答える形になった。すでに受けた注文と、これから見込める売上を、会社が数字で示したからだ。
期待と実績の差が値段に出た
スターリングと比べると分かりやすい。スターリングは年初来でほぼ2倍まで買われていたが、4〜6月期の発表は8月3日の予定で、この日はまだ何も出していない。買われてきた根拠は、データセンターが建ち続けるという見通しのほうだった。
見通しで買われた株は、見通しが揺れたときに支えを失う。実績で買われた株には、すでに起きたことという支えが残る。同じテーマ、同じ日、同じ方向の悪材料でも、株価が正反対に動いたのはそのためだ。
もっとも、セレスティカの数字も4〜6月の話であって、7月以降を保証するものではない。次の決算までに中国のメモリ増産が本当に効いてくれば、この会社も無傷ではいられない。それでも、決算という形で答えを出せる会社と、次の発表まで何も言えない会社とでは、揺れたときの持ちこたえ方が違う。火曜はその差が、そのまま値段の差になった。
