アルファベットは長らく、稼いだ現金の範囲で投資をしても金が余る会社だった。その前提がこの日、揺らいで見えた。
今年の設備投資計画は$195B〜205Bへ引き上げられ、投資がかさんで手元に残る現金は四半期として初めてマイナスに転じている。大型の社債発行も重なり、「稼ぎながら建てる」から「借りながら建てる」への変化が売り材料になった。
好材料に反応しなかったオラクル
この日の下げで目を引いたのはオラクルだ。同社が主導する投資家連合による動画アプリTikTokの米国事業への出資が政権に認められるという、本来なら買われるはずの発表があった。それでも株価は3.69%安。
データセンターを借金で建てる筆頭格として、AIの金の流れを疑う売りの方が勝った。良い知らせに反応しない値動きは、警戒がテーマ全体に根を張っていることを示す。
AIサーバーのデルも、売上が伸びるほど利益率が下がる採算構造に証券会社が疑問を投げ、同じ流れで売られた。
前日のエヌビディアから続く筋
この売りは突然ではない。前日にはエヌビディアが顧客のAIインフラ建設向けに外部資本を動員する構想を発表し、「自社チップの購入資金を自ら用立てる循環ではないか」と警戒された。この日はその疑いが、金を出す側の大型テック全体に広がった形だ。
AIの成長そのものではなく、その金がどこから来るのかへ、市場の目が移っている。
