裁判所が違法と判断した関税の還付は、この夏の小売決算をひっくり返してきた材料である。
前日、アバクロンビー&フィッチは$100Mの還付で通期見通しを引き上げ、35.67%高となった。翌日、同じ還付を受け取った会社が7.64%安になった。
バーリントンは$55Mを値下げに回すと述べた
バーリントン・ストアーズの四半期の売上は前年比11%増の$3.00Bだった。
市場予想$3.03Bにはわずかに届かない。既存店売上高の伸びも2%で、前年の5%から鈍っている。
そのうえで会社は、$55Mの関税還付を全額、店頭価格の引き下げに充てると説明した。還付が通期の利益に与える影響は、差し引きゼロになる。
BURLBurlington Stores▼7.64%
ANFAbercrombie & Fitch▼1.35%
URBNUrban Outfitters▼5.02%
還付を利益に置くか、値札に置くか
還付金は一度きりの現金である。
利益に置けば、その四半期の数字は良くなる。値札に置けば、数字は変わらないかわりに客が増えるかもしれない。アバクロは前者を選び、バーリントンは後者を選んだ。
バーリントンは安さで客を集める業態だから、価格に回す判断そのものは筋が通っている。ただし効果が数字に出るのは先で、この四半期の売上が予想に届かなかった事実は先に出た。
既存店の伸び2%が戻るかが次の答え合わせ
株価が下げたのは、還付を手放したからというより、鈍った既存店の伸びを還付で埋めなかったからである。
値下げが客数と数量に変わるまでには、少なくとも一四半期かかる。次の決算で既存店の伸びが2%から戻らなければ、この使い道は現金を配っただけになる。関税の還付を受け取る小売は他にもあり、アーバン・アウトフィッターズを含め、それぞれの使い道が並んで比べられることになる。市場全体の動きは朝刊にまとめている。
