同じ発表で、買う側と売る側の株価が逆に動いた。
AWSがエヌビディアのGPUをさらに200万個導入すると発表した。3月に示した100万個超と合わせ、確約は300万個規模になる。
追加分はBlackwell Ultra、Rubin、Rubin Ultraで、2027年と2028年にかけて配備する。
3月に決めた枠は、想定より早く埋まった
数の大きさより、埋まる速さのほうが情報量がある。
3月のGTCでAWSは、2026年から100万個超のGPUを追加すると発表していた。それから5か月で需要が想定を超え、枠を積み増すことになった。
300万個のうち10万個は、米政府向けのAI施設に割り当てられる。防衛の機密区分に対応する設備だという。
アマゾン・ドット・コムは3.97%高。S&P 500が0.25%安、ナスダックが0.52%安だった日に、超大型株の上昇率首位である。
発注が積み上がっても、エヌビディアは4.57%安
エヌビディアは4.57%安だった。
この日の下げは受注の話ではない。半導体への関税を完成品へ広げる検討が報じられ、AI設備の費用が上がるとの見方が出たこと、そして利上げ観測で成長株全般が売られたことが重なっている。前日の決算による8.74%高の、半分以上を戻した。
AMZNAmazon▲3.97%
NVDANVIDIA▼4.57%
ARMARM Holdings▼6.33%
LRCXLam Research▼5.24%
AI投資の主語が、エヌビディアからアマゾンへ動いた
この1日の分かれ方には、読み取れるものがある。
AI投資の話は長らく「エヌビディアがいくら売るか」で語られてきた。この日の市場は、同じ発表を「アマゾンが何を確保したか」として読んだ。
設備を売る側の株価は、関税や金利といった外の条件で揺れる。設備を確保した側は、確保したこと自体が資産になる。ずっとこう動くとは限らないが、金曜はそう動いた。
答え合わせは配備が始まる2027年になる。市場全体の動きは朝刊にまとめている。
