数字はどこを見ても良かった。それでも二桁下げた。
マーベル・テクノロジーの5〜7月期は、売上が$2.739Bで前年比36.5%増。データセンター部門は$2.17Bと過去最高で、46%伸びている。通期の見通しも引き上げた。
株価は10.28%安の$216.62である。
売られたのは粗利率。58.9%から57.5〜58.5%へ下がる
会社が示した次の四半期の数字に、答えがある。
8〜10月期の非GAAP粗利率の見通しは57.5〜58.5%。5〜7月期の58.9%から下がる。理由は製品構成の変化で、粗利の薄いカスタムAIシリコンの比率が上がるためだと説明された。
カスタムAIシリコンは、顧客の設計要求に合わせて作るチップである。数量は大きいが、汎用品のように同じものを大量に売る商売ではない。
売上が伸びるほど、平均の粗利率が下がる。成長が利益率を薄める、という構図が数字で見えた。
グーグルとの提携は、効くのが2029年度から
もうひとつ、時間軸の話がある。
経営陣は、注目されていたグーグルとのAI提携について、財務への主な影響が出るのは2029年度からだと説明した。同時に、この提携に伴って最大5,897万株の新株予約権が発行される。
利益は先、希薄化は手前。この順序が、株価の下げを説明する。
上方修正した会社が売られた週。ルブリックは13.05%安
MRVLMarvell Technology▼10.28%
RBRKRubrik▼13.05%
ESTCElastic N.V.▲19.31%
AVGOBroadcom▼0.74%
この日、ルブリックも13.05%安だった。5〜7月期の調整後1株利益$0.20は予想$0.04を大きく上回り、通期見通しも引き上げている。それでも下げたのは、決算前の1日で11%以上上げて52週高値の近くにいたためだ。
対照的なのがエラスティックの19.31%高である。売上$478.1Mで15.1%増、通期見通しも引き上げた。決算前に上がりきっていなかった分、上げる余地が残っていた。
同じ「上方修正」でも、株価の反応は決算前の位置で決まる。中身より、どこから出発したかが効く週だった。
市場全体の動きは朝刊にまとめている。
