金の先物が1.92%高、銀も1.92%高、銅は1.52%高。金属がそろって上げた日だった。
素材セクターは1.90%高で、11業種の首位になっている。
ところが鉱山株の並びを見ると、上げ幅がきれいに二手に分かれていた。
銀の会社が8%台、金の会社が2%台
ヘクラ・マイニングが8.69%高、エンデバー・シルバーが8.69%高、ファースト・マジェスティック・シルバーが6.75%高、コア・マイニングが6.04%高。
HLHecla Mining▲8.69%
EXKEndeavour Silver▲8.69%AGFirst Majestic Silver▲6.75%
CDECoeur Mining▲6.04%NEMNewmont▲2.06%
AEMAgnico Eagle Mines▲1.65%
対してニューモントは2.06%高、アグニコ・イーグル・マインズは1.65%高である。
同じ1.92%高を受けて、上げ幅に3〜5倍の差がついた。
売値が1割上がっても、費用は動かない
鉱山会社の利益は、金属の売値から掘り出す費用を引いた残りになる。
費用は人件費や電気代や薬剤で、金属の値段が上がっても急には動かない。だから値上がりはほぼそのまま利幅に乗る。
これが「操業レバレッジ」と呼ばれる仕組みだ。売値が1割上がって費用が変わらなければ、利益は1割よりずっと大きく増える。
銀の会社のほうが大きく動いたのは、銀の値上がり幅が過去1年で金より急で、費用に対する売値の比がそれだけ大きく変わっているからである。
10年債4.80%、金利が止まった日だった
金や銀は利息を生まない。だから金利が上がる局面では、利息のつく債券に比べて不利になる。
この日は10年債が4.80%、30年債が5.27%でほとんど動かなかった。金利の上昇が止まったことが、貴金属には追い風になった。
ドル円が0.91%の円高・ドル安に振れたことも重なっている。ドル建てで取引される金属は、ドルが安くなると値段が上がりやすい。
見ておくべきは1オンスあたりの費用
金属の値段が上がるあいだ、鉱山株は値段だけを見ていれば説明がつく。
説明がつかなくなるのは費用が動き出したときだ。人件費や燃料が上がると、売値の上昇はそのまま利幅にならない。四半期決算で見るべきは売上より、1オンスあたりの生産費用になる。
この日の市場全体の動きは朝刊にまとめている。
