水曜の米国株は3日ぶりに反発した。
S&P 500が0.46%高の7,666.60、ナスダックが0.45%高の26,217.83。ダウは295ドル高の53,061.95である。
いちばん上げたのは小型株だった。ラッセル2000が1.13%高で、11業種すべてがプラスになっている。
指数の中身は素直な上げだった。素直でなかったのは、前日の引け後に決算を出した会社のほうである。
上振れ決算の3社が、そろって二桁近く売られた
クレド・テクノロジーが20.04%安、モンゴDBが13.54%安、パロアルト・ネットワークスが9.28%安。
3社とも、売上も利益も市場予想を上回っている。
CRDOCredo Technology▼20.04%
MDBMongoDB▼13.54%PANWPalo Alto Networks▼9.28%
DDOGDatadog▼6.53%
決算を出していないデータドッグも6.53%安で、ソフトウェア全体に売りが広がった。
分かれ目は、5四半期同じ伸びだったこと
モンゴDBの第2四半期は売上高$771.8Mで30%増、調整後1株利益は前年の$1.00から$1.90へ伸びた。通期見通しも引き上げている。
売られた理由は主力のクラウド型データベースにあった。Atlasの伸びが5四半期続けて約29%で、加速していない。予想PERは63倍である。
パロアルト・ネットワークスも同じ形だった。売上は34%増えたが、次世代セキュリティの年間経常収益が$9.1Bで、加速とみなされる$9.15Bにわずかに届かなかった。
クレド・テクノロジーは売上が114.7%増えている。それでも研究開発費と販売管理費が売上より速く伸び、粗利率と営業利益率が下がった。
投資家が見ていたのは水準ではなく傾きだった。
同じ上振れでも、デルは15.81%高
デル・テクノロジーズは15.81%高の$492.20で引けた。前日は決算を前に6.80%安だった銘柄である。
AIサーバーの受注は四半期で$60.9Bと過去最高、期末の受注残は$95Bに積み上がった。会社は2027年度の売上見通しを$25B引き上げて$192Bとしている。
こちらは傾きが上を向いていた。詳しくは深掘りに書いた。
ギットラボも9.98%高である。売上21%増に加えて、$500K以上の大口取引が前年から150%以上増えた。
金利は止まったのに、利上げの織り込みは66%へ
長期金利はこの日ほとんど動かなかった。10年債が4.80%、30年債が5.27%、2年債が3.77%である。
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が、9月に利上げが必要という明確な兆候は今のところないと述べた。利回りの上昇は経済が強いことの表れで、市場の機能不全ではないという見方も示している。
それでも先物市場は、9月の0.25%利上げをおよそ66%の確率で織り込んでいる。1週間前は約40%だった。
ADPが発表した8月の民間雇用は3.8万人増で、市場予想の4.8万人に届かず1月以来の少なさだった。雇用は弱く、利上げの織り込みは高い。根拠は雇用ではなく物価の側にある。ウォーシュFRB議長が8月下旬の講演で、物価との戦いを続ける姿勢を示していた。
11業種すべてが上げ、首位は素材の1.90%高
- 素材▲1.90%
- ヘルスケア▲1.15%
- コミュニケーション・サービス▲0.96%
- 一般消費財▲0.69%
- 金融▲0.67%
- エネルギー▲0.59%
- 資本財▲0.57%
- 生活必需品▲0.20%
- 情報技術▲0.13%
- 公益事業▲0.09%
- 不動産▲0.08%
上げ幅が最も大きかったのは素材の1.90%高だった。金と銀の先物がそろって1.92%高、銅も1.52%高と、金属が横並びで上げている。
最も上げ幅が小さかったのは不動産の0.08%高、次いで公益事業の0.09%高、情報技術の0.13%高である。ソフトウェアの下げが情報技術の足を引っ張った。
深掘り
- デル15.81%高。AIサーバーの受注残が$95Bに積み上がった
- 陸軍のTITAN量産受注を取った日、パランティアは5.81%安
- PG&Eが投資$2Bを先送り、5年計画の公表もやめた
- ウーバーが3,300人を減らす。CEOはAIのせいだとは言わなかった
- ヘクラ8.69%高。銀が$65台に乗り、上げたのは金より銀だった
補足
セキュリティ株が広く売られたなかで、ヴァロニス・システムズだけは10.41%高だった。投資会社トーマ・ブラボー傘下のプルーフポイントが買収に向けて交渉していると報じられ、一時売買が止まっている。上げた理由が業績ではなく買収の話だったのは、この日の並びの中では例外である。
引け後にはブロードコムとスノーフレークが決算を出す予定だった。どちらも当日は下げており、スノーフレークは4.37%安である。
