カナダの報復関税が、火曜の午前0時1分に発効した。
対象は米国製品CA$27.6Bぶん。米国がカナダ製品に50%の関税をかけたことへの対抗措置である。
税率は3段階、対象は生活に近い品目
税率は15%・25%・50%の3段階に分かれる。
品目は鉄鋼、乳製品、家電、農業機械、紙・パルプ、プラスチック、電子機器。カナダ側が「米国の関税で最も打撃を受けた分野」と説明する順に並んでいる。
鉄鋼とアルミへの関税は50%に倍増した。米国がカナダの鉄鋼とアルミにかけている税率と同じである。
NUENucor▼1.79%
CLFCleveland-Cliffs▼1.68%
STLDSteel Dynamics▼0.72%
WHRWhirlpool▼4.30%
DEDeere▼1.85%
守られる側の鉄鋼は、上げなかった
輸入品が高くなれば、国内で作る会社は有利になる。教科書どおりならそうなる。
ところが火曜のニューコアは1.79%安、クリーブランド・クリフスは1.68%安、スチール・ダイナミクスは0.72%安だった。
買われていたのは8月のほうである。米加交渉が決裂したとき、鉄鋼と素材の株は一斉に上げた。素材のETFは取引時間中に最高値をつけている。
その上げは1週間ももたなかった。発効の日には、材料はすでに株価に入っていた。
家電と農業機械には、これから効く
反対に、カナダへ売る側は正面から受ける。
家電のワールプールは4.30%安、農業機械のディアは1.85%安だった。どちらもカナダ市場で値段が15〜50%上がることになる。
米国側も乳製品に50%の関税をかけている。牛乳、クリーム、ホエイが対象で、原材料として食品会社に効く。
次に見るのは、値上げが誰の負担になるか
関税は輸入する側が払う税である。だから最初に上がるのは、カナダの店頭価格になる。
米国の会社にとっての問題は、その値上げでカナダの需要がどれだけ減るかだ。数字が見えるのは、10〜12月期の決算になる。
朝刊は9月9日号に。
