火曜の米国株は下げた。その中でも、群を抜いて下げた業種がある。
ノバルティスが13.93%安の$137.70。同社にとって記録的な下げ幅になった。
ペラカルセンは8,323人の試験で外れた
つまずいたのは心血管薬ペラカルセンである。アイオニス・ファーマシューティカルズと組んで開発してきた。
血液中のLp(a)という物質を下げる薬だ。この物質が高い人は心筋梗塞や脳卒中を起こしやすいと長く言われてきた。
第3相試験には8,323人が参加した。Lp(a)の値そのものは下がった。しかし心血管系の死亡や心筋梗塞、脳卒中を減らせなかった。
NVSNovartis▼13.93%
AMGNAmgen▼10.08%
DYNDyne Therapeutics▼16.35%
SRPTSarepta Therapeutics▼6.93%IONSIonis Pharmaceuticals▼2.38%
同じ日に、もう1つの第3相も外れた
不運は1つでは終わらなかった。
筋強直性ジストロフィーの薬デル・デシランも、第3相のHARBOR試験で主要評価項目を達成できなかった。参加者はおよそ150人、期間は54週である。
この薬は同社が$12Bで買収したアビディティから来たものだ。買った資産がつまずいた形になる。
アムジェンは同じ物質を狙う薬を走らせている
売られたのはノバルティスだけではなかった。
アムジェンが10.08%安。同社はLp(a)を下げる薬オルパシランを第3相試験で走らせている。狙う物質がペラカルセンと同じである。
筋強直性ジストロフィーの側でも同じことが起きた。ダイン・セラピューティクスが16.35%安、サレプタ・セラピューティクスが6.93%安である。
次に見るのは、仮説そのもの
問われているのは、Lp(a)を下げれば心臓の事故が減るという考え方そのものである。
ただしアムジェンのオルパシランとイーライリリーのレポジシランは、Lp(a)を9割以上下げる。ペラカルセンより下げ幅が大きい。
同じ考え方でも、下げ方が足りなかっただけなのか。それとも考え方が違うのか。答えはアムジェンの第3相の結果まで出ない。
朝刊は9月9日号に。

