MOH
Molina Healthcare低所得者向けの公的保険という、大手保険会社が積極的に取りに来ない分野に的を絞り、複数州で運営免許と実務を積み重ねてきた。2025年2月に取得したConnectiCareで、コネチカット州の会員基盤が加わった。
州や連邦政府と契約し、メディケイドやメディケアの対象者に医療サービスを手配する保険会社で、受け取る保険料と支払う医療費の差が手元に残る。医療費が保険料の何%を占めたかを示すMCRが物差しで、2025年はこの比率が91.7%まで上がり利幅が薄くなった。
行動医療や高額薬、長期介護の利用が想定を超えると、州の保険料改定が追いつかず利幅が消える。バージニア州の契約失効のように、州との契約を1本落とすだけでも売上が抜ける。
2025年は1〜3月に$500M、7〜9月にも$500Mの自社株買いを実施し、同じ年にConnectiCareの取得へ$350Mを充てた。増やした会員を医療費の管理で黒字に変えられるかが、次の見せ場になる。
メディケイドの資格再認定で会員が抜ける流れが2025年も続き、加入者は2024年末の554万人から549万人へ減った。各州が決める保険料の改定率が医療費の伸びに追いつけるかどうかで、利幅は年ごとに動く。
この会社をどう読むか
Molina Healthcareの数字を見るときにまず追うべきは売上でも利益でもなく、MCRという聞き慣れない比率だ。受け取った保険料のうち何%を医療費に使ったかを示し、2025年は前年の89.1%から91.7%へ上がった。
上振れの中身は、州が決める保険料の改定が医療費の伸びに追いつかなかったことにある。メディケイドは90.3%から91.8%へ、メディケアは89.1%から92.4%へ悪化した。不採算だったメディケア優待事業は13州から撤退し、稼ぐ分野を絞り込む再編の途中にある。
バランスシート (要約)
資産 $15.6B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $4.1B(26%)。
本業は黒字だが、設備投資が大きく手元の現金は流出している段階
- 現金・現金同等物$4.2B
- 他の流動資産$8.2B
- 固定資産$3.1B
- 流動負債$7.4B
- 長期借入金$3.8B
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $45.4B
- 売上成長率
- 11.7%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 1.7%
- 純利益率
- 1.0%
- ROE
- 11.6%
- ROIC
- 7.9%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$535M
- フリーCF
- −$636M
- 営業CFマージン
- −1.2%
- 現金ランウェイ
- 約7年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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