
SEI
Solaris Energy Infrastructure油田サービス会社が、AIの電力需要という別業界のインフラへ短期間で軸足を移した例は少ない。しかもその転換を、1社との大型契約と合弁という形に賭けている。
稼ぎ方は二つある。もとの姿は、石油やガスの掘削現場で使う砂を素早く送り込む設備のレンタル業だ。ここに2024年9月、移動式の発電設備を貸す事業を買収で加えた。電源側の2025年の売上は$333.5Mで、砂の設備の$288.7Mを早くも追い越している。
この顧客がデータセンターの建設を延期すれば、電源側の収益は一気に細る。発電機材の購入契約は2026年到来分だけで$655.9M積み上がっており、取り消せば購入額の5%から90%という違約金がかかる。原油安で採掘が止まれば、砂の設備事業も並行して沈む。
配当を保ちながら、2025年10月に$747.5Mの転換社債を発行し、高金利のタームローン$320.9Mを一括で返した。浮いた資金はタービンの購入に回している。
電源事業の行方は、事実上ひとつの大口顧客の設備投資計画にかかっている。この顧客だけで電源部門の売上の88%を占め、900メガワット級の発電を供給する7年契約と、そのための合弁会社Stateline Powerまで組んでいる。発電機材も特定の供給元1社に大きく頼る。
この会社をどう読むか
砂を運ぶ設備を貸していた会社が、いつのまにか電気を売る会社の顔をしている。2024年9月に移動式発電の会社を買収してから1年で、新事業の売上はもとの砂の設備事業を追い越した。
ただし、この電源事業の売上の88%はデータセンターを構えるたった1社から来ている。同じ相手と900メガワット級の合弁まで組んでいるので、二つの事業が別々の景気に守られるという分散にはなっていない。SEIの行方は、その顧客が建設計画を続けるかどうかにほぼ集約されている。
バランスシート (要約)
資産 $2.1B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $564M(26%)。
本業は黒字だが、設備投資が大きく手元の現金は流出している段階
- 現金・現金同等物$353M
- 他の流動資産$130M
- 固定資産$1.7B
- 流動負債$163M
- 長期借入金$180M
- 短期借入金$4M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $622M
- 売上成長率
- 98.7%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 21.8%
- 純利益率
- 4.8%
- ROE
- 5.3%
- ROIC
- 14.3%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $209M
- フリーCF
- −$438M
- 営業CFマージン
- 33.6%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
- 配当総額(年間)
- $22M
- 配当性向
- 72.1%
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