STLN
Starling Oncology大病院の腫瘍内科ではなく外来の診療所でがん治療を完結させ、点滴も放射線も自前の設備で行う。だから治療費の総額を自分で握れる立場にあり、そこを根拠に保険者からリスクを引き取っている。
診療の出来高払いが一本目。二本目は保険者と結ぶ人数割りの契約で、預かった患者集団の治療費が受け取る額を下回れば差が利益になる。自前の専門薬局で扱う処方薬の差益も乗る。
人数割り契約は、預かった患者に高額な治療が集中すれば一気に赤字へ転ぶ。薬の利益も仕入れ値と保険の支払い基準の差に乗っているだけで、薬価や制度が動けば直撃する。出来高側は外部からの紹介頼みだ。
支払う側から支払われる側へ回るのではなく、リスクを引き受ける側へ踏み込む選択をしている。臨床試験を扱うTOI Clinical Researchも抱え、2025年にはHelios Clinical Researchと利益分配の取り決めを結んだ。
5州17市場に、医師が保有する系列クリニック65カ所と提携クリニック81カ所を持つ。2025年末時点で人数割り契約の対象は約200万人にのぼり、この母集団の治療費をどこまで抑えられるかが勝負になる。
この会社をどう読むか
この会社は長くThe Oncology Instituteの名で知られてきた。2007年に南カリフォルニアの地域がん診療所の集まりとして始まり、いまは5州17市場に広がる外来のがん診療網になっている。
普通の医療機関は治療をした分だけ請求するが、この会社は逆を試している。保険者から患者集団を丸ごと預かり、決まった額で治療を引き受け、実際にかかった費用との差を取りに行く。うまくいけば医療費を抑えるほど儲かる仕組みだが、外れれば損失も自分で被る。
バランスシート (要約)
資産 $165M を負債が上回る債務超過の状態。
負債が資産を上回る債務超過。本業から入る現金もマイナスで、増資や資金繰りに注意
- 現金・現金同等物$34M
- 他の流動資産$79M
- 固定資産$52M
- 流動負債$71M
- 長期借入金$77M
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)・FCF/有利子負債 (自由に使える現金で借金の何割を1年で返せるか)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $503M
- 売上成長率
- 27.8%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −7.2%
- 純利益率
- −12.1%
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$25M
- フリーCF
- −$28M
- 営業CFマージン
- −4.9%
- 現金ランウェイ
- 約1年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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