
本部が一律の指揮で回す連鎖店ではなく、現場の療法士に出資者として経営の裁量を残す形をとる。この形のまま44州に780の診療所まで広げてきた点が、直営中心の同業と違う。
けがや手術後のリハビリを担う外来の診療所を全米に構え、施術ごとに公的・民間の保険や患者から料金を受け取る。多くの診療所は現場を任せる理学療法士に出資者として残ってもらい、同社は65〜75%程度の持分を持つ。企業の従業員のけが予防を請け負う事業も併せ持つ。
公的保険の診療報酬が下がれば、収益はその分だけ素直に縮む。理学療法士は人手不足になりやすく、人件費の上昇が利幅を圧迫する。共同出資の診療所が増えるほど、現地パートナーとの調整の手間も積み上がる。
診療所を一つずつ買い取って束ねる拡大を長く続けており、2025年10〜12月期にも$5.6Mぶんの自社株を買い戻している。小型のリハビリ企業としては珍しく、株主への配当も続けている。
公的・民間の保険が施術1件にいくら払うか。そして資格を持つ療法士を採用し、引き留められるか。この二つが利幅をほぼ決めてしまう。
この会社をどう読むか
リハビリの全米チェーンと聞くと、本部が一律に回す姿を思い浮かべる。だが U S Physical Therapy の診療所の多くでは、現場を仕切る理学療法士自身が共同の出資者として残っている。同社の持分は65〜75%程度で、残りは現場が持つ。
この形で診療所を一軒ずつ取り込み、いまは44州に780か所まで広がった。ただし施術の値段を決めているのは同社ではなく保険で、公的保険の診療報酬が動けば、積み上げた診療所の数にかかわらず利幅はそのまま揺れる。
バランスシート (要約)
資産 $1.2B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $476M(40%)。
借金と支払い余力のバランスが良く、黒字も安定
- 現金・現金同等物$36M
- 他の流動資産$104M
- 固定資産$1.1B
- 流動負債$139M
- 長期借入金$153M
- 短期借入金$10M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)・負債/EBITDA (借金が本業の稼ぎの何年分か)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $781M
- 売上成長率
- 16.3%
- 粗利率
- 19.2%
- 営業利益率
- 11.1%
- 純利益率
- 5.1%
- ROE
- 8.3%
- ROIC
- 10.7%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $75M
- フリーCF
- $61M
- 営業CFマージン
- 9.6%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $27M
- 配当性向
- 69.1%
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