ガイドワイヤの第4四半期は、数字だけ見れば良い決算だった。
1株利益$0.99は市場予想の$0.93を上回り、売上高$411.1Mは前年同期比15%増で予想の$402.7Mも超えている。
株価は19.93%安で引けた。
売られたのは、翌期の1行だった
問題は次の四半期の見通しにあった。
会社が示した2027年度第1四半期の売上高は$372M〜$378M。市場予想は$387.1Mだったので、中央値で3%下回る。
年間契約額の伸びの見通しも、2026年度の19%から18%へ下がった。1ポイントの減速である。
高い評価倍率が付いた銘柄では、この1ポイントが2割の下げになる。前日にシエナが粗利率の1.4ポイントで10%下げたのと同じ形が、続けて起きた。
GWREGuidewire Software▼19.93%PATHUiPath▼16.63%
ASANAsana▼12.69%
ADSKAutodesk▼8.26%
ADBEAdobe▼6.73%
AIが、売上より先に費用を押し上げている
同じ日にアサナが12.69%安、ユーアイパスが16.63%安となった。
アサナの第2四半期も上振れだった。下げた理由は第3四半期の見通しで、売上高$217M〜$219Mは前年同期比8〜9%増にあたる。伸びが落ちる。
もう1つ、目立つ数字がある。粗利益率が前の四半期から1.2ポイント下がって87%になった。会社が挙げた理由はAIの基盤にかかる費用の増加である。
AIがソフトウェア会社の売上を奪うかどうかは、まだ議論の途中にある。ただし費用のほうは、すでに損益計算書に出ている。
オートデスク8.26%安、アドビ6.73%安
この日の下げは、決算を出した会社にとどまらなかった。
オートデスクは8.26%安である。決算は8月27日で、この日は新しい材料が無い。それでも直近5営業日で16.4%下げた。
アドビは6.73%安。決算発表を前に、社内から昇格する新しい最高経営責任者を公表した日だった。ワークデイは5.38%安である。
材料の有無にかかわらず同じ方向へ動くとき、動いているのは個別の事情ではなく業種の値付けになる。
次に見るのはアサナの粗利益率87%
背景には、2026年に入ってからの再評価がある。ソフトウェア関連の株価指数は年初来で2割以上下げ、この12か月で消えた時価総額はおよそ$2Tにのぼる。
もっとも、下げすぎだという見方もある。JPモルガンの分析担当者は、AIによる置き換えへの懸念は行きすぎで、最悪の想定が値段に入っていると述べている。
答えが出るのは、AI関連の費用が売上の伸びに追いつかれるかどうかが決算で見え始めたときになる。アサナの87%という粗利益率が、次の四半期にどちらへ動くかが最初の手がかりになる。
朝刊は9月5日号に。
