相互会社が上場子会社の議決権の7割を握ったまま39年続く形は、上場保険会社の中でもまれだ。株式会社の器を持ちながら、意思決定は相互会社側に寄っている。
個人向けの自動車保険と住宅保険、企業向けの自動車保険や労災保険を、地元の独立代理店を通じて21州で売る。集めた保険料は運用にも回し、母体のDonegal Mutualとは保険料をプールし合う契約で結ばれている。
大型の自然災害が集中すると保険金の支払いが急に膨らみ、再保険コストも一緒に跳ね上がる。全国規模の大手が保険料の安さで地方市場に入ってくれば、代理店経由の顧客基盤は徐々に削られる。
引き受けの規律を最優先に置き、採算の合わない商品は規模が小さくても畳む。1998年から2017年にかけて相互会社と組んで7件の買収や提携を重ねたが、いまは既存の地盤での有機的な成長に軸足を移している。
保険料と保険金支払いの釣り合いを保てるかと、各州の規制下で値上げを機動的にできるかが業績を左右する。ハリケーンや竜巻など大型災害の頻度と、再保険の調達費用も損益の振れ幅を決める。
この会社をどう読むか
Donegal Groupは上場する保険会社だが、普通株の議決権の約7割は母体の相互会社Donegal Mutualが握っている。株式市場に居ながら実権は相互会社側にあるという形を、39年続けてきた。
2025年9月には、古い農業保険の仕組みを刷新する費用が見合わないと判断し、契約を地元の相互保険会社へ移して段階的に撤退することを決めた。年間保険料にして$6M程度の小さな話だが、採算の合わない商品を切る規律がよく出ている。
バランスシート (要約)
資産 $2.4B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $640M(27%)。
自己資本比率は同業の中央値を上回る
- 現金・現金同等物$27M
この判定で見た指標: 自己資本比率。預金や保険の準備金が負債に立つ業態のため、流動比率と D/E は判定に使わず、自己資本比率を同業の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $978M
- 売上成長率
- −1.2%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- 8.1%
- ROE
- 12.4%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $70M
- フリーCF
- —
- 営業CFマージン
- 7.2%
- 現金燃焼
- 判定不能
配当
- 配当総額(年間)
- $26M
- 配当性向
- 32.4%
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