ILPT
Industrial Logistics Properties Trust一般的な物流REITが全米に薄く広く分散するのに対し、同社は年間賃料の27.8%をオアフ島の物件から得ている。倉庫を貸す商売でありながら、賃料の上がり方が島の土地の希少さと改定条項に握られている点が違う。
全米39州とハワイに409棟、約5,960万平方フィートの物流・産業用倉庫を持ち、単一テナントに長期で貸して賃料を得る。最大の借り手はFedExで、賃貸面積の22.7%、年間賃料の27.9%をこの1社が占める。
FedExが縮小や退去に動けば、賃貸面積の2割強が一度に空く。ハワイの改定賃料は交渉で決まり、まとまらなければ鑑定に持ち込まれるため、想定より低い水準で決着する年もある。
新規開発を追うより、ハワイの賃料改定と本土テナントの更新交渉に運営の重心を置く。REITとして課税所得の大半を分配する義務を負う一方、借入の返済と物件への再投資も同じ現金を取り合う。
少数の大口テナントが契約を更新し続けてくれるかで、収益の大半が決まってしまう。ハワイの土地は産業用途に転用できる余地が乏しく、期中の賃料改定でどこまで引き上げられるかが伸びしろを決める。
この会社をどう読むか
409棟の倉庫を持つ地主でありながら、そのうち78棟の借り手は同じ会社だ。FedEx1社で賃貸面積の2割強、年間賃料の3割近くを占め、2番手のAmazonの3倍以上の重みがある。
もう一つの偏りはハワイで、年間賃料の27.8%をオアフ島の物件が生んでいる。産業用途に使える土地がほとんど増えない島では、契約に組み込まれた改定条項が賃料を押し上げる装置になる。ただし改定額は交渉で決まり、まとまらなければ鑑定に回るため、決着の水準は年によってぶれる。
バランスシート (要約)
資産 $5.2B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $490M(9%)。
自己資本の薄さか借入の重さが同業の中でも目立つ
- 現金・現金同等物$95M
- 長期借入金$4.2B
この判定で見た指標: 自己資本比率・D/E。在庫や売掛を持たない賃貸業のため流動比率は判定に使わず、借入の重さは同業の D/E の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- —
- 売上成長率
- —
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- −13.5%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $61M
- フリーCF
- $42M
- 営業CFマージン
- —
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $8M
- 配当性向
- —
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