JRVR
James River Group Holdings大口の顧客一社に依存した自動車保険の失敗を教訓に、海外の再保険事業を手放して米国の特殊な賠償保険へ資源を絞り込んだ点が、同業の総合保険会社とは一線を画す。過去の契約の損失を再保険契約で切り離し、身軽な状態で市況の良いところだけを引き受け直す組み立てにしている。
卸の保険代理店を通じて全米の特殊な賠償リスクを引き受ける事業と、外部の運用代行業者を通じて自動車保険などを引き受ける事業の二つの事業で保険料を集める。海外の再保険子会社は既に売却しており、集めた保険料と運用益で利益を積み上げる形に整理された。
何年も前に引き受けた賠償契約から、想定を超える損失が後になって表面化する古傷を抱えている。特殊な賠償保険の保険料が緩む局面が来れば、絞り込んだ事業構成の分だけ響き方も大きくなる。
普通株に加え、利率がやがて市場連動に切り替わる優先株にも配当を払い続ける経営を続けている。海外事業の売却と過去の契約の整理を主導し、身の丈に合った特殊保険専業への転換を仕上げつつある。
特殊な賠償保険の保険料を高く取れる市況が続くかどうかで、引受の採算が変わる。過去に引き受けた契約から新たな損失が出てこないこと、引受能力を裏付ける格付けを保てることも、代理店網との関係に直結する。
この会社をどう読むか
James River Group Holdings は、かつて自動車保険で結んだ一社との大口契約が、後になって大きな損失の火種になった経験を持つ保険会社だ。この古傷の大半は、既に再保険契約で他社へ移し終えている。
今の柱は、標準的な保険会社が引き受けたがらない特殊な賠償のリスクを、卸の保険代理店を通じて全米で引き受ける事業だ。海外の再保険子会社を売って米国の特殊保険に的を絞り、過去の契約の後始末と、市況が良い今の新規の引き受けを両輪で進めている。
バランスシート (要約)
資産 $4.9B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $538M(11%)。
本業は黒字だが、設備投資が大きく手元の現金は流出している段階
- 現金・現金同等物$261M
この判定で見た指標: 自己資本比率。預金や保険の準備金が負債に立つ業態のため、流動比率と D/E は判定に使わず、自己資本比率を同業の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $688M
- 売上成長率
- −2.8%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- 6.9%
- ROE
- 8.8%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$19M
- フリーCF
- −$24M
- 営業CFマージン
- −2.7%
- 現金ランウェイ
- 約11年
配当
- 配当総額(年間)
- $2M
- 配当性向
- 4.2%
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