SLQT
SelectQuote一社専属の外務員ではなく、複数社の商品を横並びで見せる仲介の立場を取る。集めた高齢の顧客基盤をそのまま薬局や慢性疾患の管理サービスに流し込める点が、保険だけを売る同業と決定的に違う。
保険を自ら引き受けず、複数の保険会社の商品を並べて見込み客に案内し、成約時に保険会社から手数料を受け取る。契約が続くほど手数料も積み上がるため、一件の契約が生涯に生む手数料の総額を最大化する設計になっている。40年以上続くシニア向けの仲介が土台で、そこに調剤薬局SelectRxが乗る。
客を集める費用が先に出て、手数料は後から長い時間をかけて入る。この時間差があるため、成約率が落ちた期は費用だけが表に出る。シニア向け医療保険は制度と手数料体系が政策で動く領域でもあり、前提が変われば設計ごと組み直しになる。
経営資源をシニア向け医療保険とヘルスケアサービスに寄せ、自動車・住宅保険の販売は意識的に細らせている。SelectRxのような自前サービスを買収や提携で足していく拡張の仕方を取る。
広告や電話で集めた見込み客を、どれだけ安く成約に結びつけられるか。集客費が手数料を上回れば赤字が残り、契約者が早く解約すれば見込んでいた継続分の手数料も入ってこない。
この会社をどう読むか
SelectQuoteという名前から浮かぶのは、電話一本で複数の保険を見比べさせる仲介業者の姿だろう。実際、40年以上続くシニア向け保険の仲介がこの会社の土台で、自社では保険を引き受けず、契約先の保険会社から手数料を受け取って稼ぐ。
ただ、この数年で重心は明らかに動いた。集めた高齢の顧客をそのまま活かし、自前の調剤薬局SelectRxや慢性疾患の管理へ事業を伸ばす一方、伸びしろの薄い自動車・住宅保険からは手を引いている。保険を仲介する会社から、シニアの生活に継続的に入り込む会社への乗り換えが、まだ途中だという前提で見ておきたい。
バランスシート (要約)
資産 $1.3B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $352M(27%)。
借金と支払い余力のバランスが良く、黒字も安定
- 現金・現金同等物$16M
- 他の流動資産$335M
- 固定資産$936M
- 流動負債$193M
- 長期借入金$348M
- 短期借入金$22M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $1.6B
- 売上成長率
- 6.0%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 4.6%
- 純利益率
- 3.8%
- ROE
- 17.7%
- ROIC
- 8.1%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $32M
- フリーCF
- $28M
- 営業CFマージン
- 2.0%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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