
TFSL
TFS Financial親会社の相互持株会社が配当を辞退することで、少ない流通株に厚い配当を回せる独特の構造が最大の強み。預金者を組合員とする百年の保守経営は、貸し倒れの少なさに表れる。成長は求めず、住宅ローンの利ざやを淡々と配当に変える、債券のような銀行株の立ち位置にいる。
住宅ローンの貸出と預金の利ざやが収益のほぼすべてという、際立って単純な構造を持つ。オハイオ州とフロリダ州を中心に、住宅の購入資金や住み替えの融資、自宅を担保にした融資を手がける。派手な手数料商売や投資銀行業務には手を出さない。親会社の相互持株会社が株式の大半を握り、市場に出回る株は一部にとどまる。
住宅ローン単一事業のため、金利の急変で利ざやが潰れると逃げ場がない。長期固定の貸出が多く、調達金利だけが上がる局面は逆ざやの危険を生む。相互会社の持分を背景にした高配当は、規制の解釈変更ひとつで前提が崩れる。地盤の地域経済の停滞も、成長の乏しさに拍車をかける。
高い配当の維持を経営の中心に置き、無理な規模の拡大を避ける保守的な経営。審査の堅さと経費の規律で住宅ローン専業を貫く。相互会社の理念を残したまま上場する珍しい形を守り、預金者と株主の両方に報いる方針が特徴になっている。
住宅ローンの利ざやと、独特の資本構造の維持、配当の継続に依存する。長短の金利差が貸出の利ざやを支えるか、借り手の延滞が低いまま保たれるか、親会社が配当受け取りを辞退する仕組みが規制に認められ続けるか、そして少ない流通株式への高い配当を維持できるかが、投資の前提になる。
バランスシート (要約)
資産 $17.5B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $1.9B(11%)。
自己資本比率は同業の中央値を下回るが、極端に薄くはない
- 現金・現金同等物$429M
この判定で見た指標: 自己資本比率。預金や保険の準備金が負債に立つ業態のため、流動比率と D/E は判定に使わず、自己資本比率を同業の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- —
- 売上成長率
- —
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- 4.8%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $82M
- フリーCF
- $71M
- 営業CFマージン
- —
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $60M
- 配当性向
- 65.5%
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