IDR
Idaho Strategic Resourcesサーモン近郊に持つ三つの鉱区は、米地質調査所やエネルギー省がまとめる国内希土類目録に名前が載っている。うち一つは米国で最有力のトリウム鉱床候補と位置づけられており、金を出しながらこの種の資産を持つ会社はほとんどない。
100%保有のGolden Chest鉱山で金鉱石を掘り、過半を持つNew Jersey Millで日量360トンの浮遊選鉱にかけて精鉱にする。2025年はその浮選精鉱の98%をニューヨークのH&H Metals一社に売った。
金相場が崩れると、希土類側の開発を続ける原資まで細る。公有地での探鉱は森林局や土地管理局への計画認可に1〜2年かかることがあり、鉱区を持っていても手が動かせない時期が生まれる。
従業員62人の小所帯だ。稼ぎ手のGolden Chestを掘り進めながらMurray Gold Beltの土地を買い集め、100年ぶりに一体の鉱区へまとめ直した。手元の現金は株主還元ではなく、土地と探鉱に向かう。
金価格と、Golden Chestの採掘量がほぼそのまま売上になる。買い手が一社に寄った構図で、そのH&H MetalsはIDRの株主でもある。
この会社をどう読むか
Idaho Strategic Resources は、2021年12月まで New Jersey Mining Company という名前だった。社名から他州の名を外して「Idaho」と「Strategic」を掲げたのは、金を掘る会社から米国内の戦略資源を持つ会社へ、自己紹介を書き換えたかったからだ。
実態はいまも金が稼ぎ手で、北アイダホのGolden Chest鉱山と自前の選鉱場が現金を生む。その現金で、サーモン近郊の希土類鉱区を維持している。掘れば売れる金と、国が在庫として数えるだけでまだ売り先も工程もない希土類。この時間軸の差が、この会社の読みにくさの正体だ。
バランスシート (要約)
資産 $116M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $108M(93%)。
借金が軽く手元資金も厚い。安全度は最高水準
- 現金・現金同等物$10M
- 他の流動資産$41M
- 固定資産$65M
- 流動負債$4M
- 長期借入金$2M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $42M
- 売上成長率
- 64.6%
- 粗利率
- 61.8%
- 営業利益率
- 36.8%
- 純利益率
- 39.4%
- ROE
- 15.5%
- ROIC
- 11.2%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $19M
- フリーCF
- $12M
- 営業CFマージン
- 45.0%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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