
景気に左右されにくい祭祀用品と、景気連動の産業機器を併せ持つ組み合わせは同業に少ない。2025年にブランド事業(旧SGK)の大半を出資先Propelisへ移し、印刷用シリンダー事業だけを手元に残した身軽化も効いている。
祭祀用品事業が売上の半分超を占め、墓石や柩、火葬炉を北米と欧州を中心に売る。もう一つの柱の産業機器事業は、エネルギー貯蔵設備や倉庫の自動仕分け装置、包装や医薬向けのコーティングラインを作る。
産業機器事業は景気の波を受けやすく、2025年度は前年から売上が2割ほど減った。祭祀用品も火葬の普及で墓石の需要が徐々に細っており、成長の芯が見えにくい構図がある。
ブランド事業の切り離しと借入の圧縮を先に片づけ、祭祀用品が生む安定収益を産業機器の設備投資へ選んで回す組み立て。株主への配当はその間も続けている。
数字を作るのは、葬祭需要の底堅さと産業機器の受注、そして40%を持つPropelisから返ってくる持分損益の三つ。買収を重ねてきた分、借入の返済負担も軽くない。
この会社をどう読むか
Matthews Internationalは1850年に創業し、長らく墓石や柩、印刷資材まで手がける寄せ集めの会社に見えてきた。だが2025年5月、主な収益源の一つだったブランド事業の大半を新会社Propelisへ譲り渡し、40%の持分だけを残す再編に踏み切った。
残った柱は、火葬や埋葬にまつわる祭祀用品と、エネルギー貯蔵設備や倉庫の自動識別装置を作る産業機器の二本立てだ。景気に強い祭祀用品が土台を支え、産業機器の波を吸収する組み合わせで、身軽になった分だけ今後の数字の読み方も変わる。
バランスシート (要約)
資産 $1.7B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $481M(28%)。
本業は黒字だが、設備投資が大きく手元の現金は流出している段階
- 現金・現金同等物$32M
- 他の流動資産$488M
- 固定資産$1.2B
- 流動負債$350M
- 長期借入金$704M
- 短期借入金$7M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $1.5B
- 売上成長率
- −16.6%
- 粗利率
- 33.9%
- 営業利益率
- 5.0%
- 純利益率
- −1.6%
- ROE
- −5.1%
- ROIC
- 5.0%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$24M
- フリーCF
- −$59M
- 営業CFマージン
- −1.6%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
- 配当総額(年間)
- $33M
- 配当性向
- —
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