
NRGV
Energy Vault Holdings電池一本に絞らず、重りを使う独自方式と水素燃料電池を組み合わせたハイブリッド設備まで扱う技術の幅を持つ。作って売るだけでなく、自ら設備を持って長期契約で電気を売る側にも回り始めた。
重りを持ち上げて位置エネルギーとして電気を貯める独自方式に加え、電池や水素燃料電池を組み合わせた蓄電設備を設計し建設して、電力会社や発電事業者に納めてきた。2025年に立ち上げたAsset Vaultの枠組みでは自ら設備を保有し、長期契約に基づく電気の調整力の販売からも収入を得ている。
案件単位で採算が振れやすく、会社全体では利益がまだ定着していない。建設の遅れや費用の超過は個別案件の採算をそのまま崩し、保有型に必要な資金の調達が滞れば計画自体が止まる。
受注して建てて引き渡す請負から、自社保有で長期の収入を積む型へ舵を切っている。そのために外部の出資枠を先に確保し、案件を選んでから資金を投じる順序をとる。
保有型に移るには案件ごとに巨額の資金が要る。Orion Infrastructure Capitalから受けた優先出資の枠がその原資であり、これが続くかどうかで手がけられる案件の数が決まる。請負の側では、太陽光や風力が増えて需給の振れが大きくなるほど出番が回ってくる。
この会社をどう読むか
Energy Vaultは、蓄電設備を作って売る会社から、蓄電設備を自分で持って電気の需給を整える会社へ姿を変えつつある。
2025年5月にテキサス州スナイダーのCross Trailsが稼働し、電力販売会社Gridmaticと10年の引き取り契約を結んだ。カリフォルニア州カリストガでは、水素燃料電池と電池を組み合わせた施設をPG&Eとの長期契約のもとで運転する。重力と電池と水素という技術の幅が、そのまま持てる案件の幅になっている。
バランスシート (要約)
資産 $313M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $67M(22%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年分
- 現金・現金同等物$58M
- 他の流動資産$63M
- 固定資産$192M
- 流動負債$165M
- 長期借入金$38M
- 短期借入金$57M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $204M
- 売上成長率
- 340.9%
- 粗利率
- 23.6%
- 営業利益率
- −36.5%
- 純利益率
- −50.9%
- ROE
- −153.6%
- ROIC
- −35.2%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$6M
- フリーCF
- −$47M
- 営業CFマージン
- −2.8%
- 現金ランウェイ
- 約1年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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